舟(あるいは、船)
朝 光の中目覚めるわたしの
喫水線は人より少し高い
他人の言葉に容易く影響を受ける
わたしは 宇宙を進む蝶でした
心に重荷を詰め込む
息がしにくくて わたし
少し触れたら沈む ブクブクと
夜 眠りにつくかつかないか
海は心象風景として存在する
真夜中と呼ばれる時間は永遠
きみは 朝を運ぶ小鳥になる
心に詰め込み過ぎた重荷
少し海に わたしの
喫水線が少し下がる 祈りのよう
きみの宇宙と わたしの宇宙の
ちょうど重なるところで 眠りたい
そうしてわたし かみさまに
きみが かみさま
(見出し画像は、佐藤隆春さまのHPより)