ゆれる
またしても化粧を落とさず寝落ちしてしまい、朝にシャワーを浴びた。
仕事に行く日と同じ時間に体内時計で目が覚めても、
今日は休みだから。とだらだらと過ごしてしまった。
うちにテレビはないので、時間感覚がわからないときがある。
実家にいたときは、朝は必ずといっていいほどニュースが流れていたので
一人暮らしのいまでも、どこか心細いのかYouTubeやヤフーの手短にループされる報道を流す。
テレビがなくとも、後から配信で番組をみることができるようになったので助かる。
なにか付けていないと、ズンと重いものが自分に落ちてくる。
波と言ってもいい。
打ち寄せて、よくないことを想起させる。
そんなふうになった翌日が今日、
午後から予定があるので、軽くスケジュールを組んで
それをこなしたら結局だらだらとした。
実は寝落ちした昨日は家で映画をみていた。
私がいちばん好きな邦画。
『ゆれる』だ。
主演はオダギリジョーと香川照之。
兄弟役で、なんどもこの映画をみている。
頻度としては半年に1回ほど。
アマゾンプライムに配信されていたときもあったが
いまはレンタルのみ。そうしてまでも見たくなるときが訪れる。
内容を一言でいえば、とても暗い映画。
一応の〈あらすじ〉※引用はアマプラより
東京で写真家として成功した猛(たける)は母の一周忌で久しぶりに帰郷し、実家に残り父親と暮らしている兄の稔(みのる)、幼なじみの智恵子(ちえこ)との3人で近くの渓谷に足をのばすことにする。懐かしい場所にはしゃぐ稔。稔のいない所で、猛と一緒に東京へ行くと言い出す智恵子。だが渓谷にかかった吊り橋から流れの激しい渓流へ、智恵子が落下してしまう。その時そばにいたのは、稔ひとりだった。事故だったのか、事件なのか。裁判が始められるが、次第にこれまでとは違う一面を見せるようになる兄を前にして猛の心はゆれていく。やがて猛が選択した行為は、誰もが思いもよらないことだった──。
人間のドロドロとした部分の映され方が秀逸すぎて
セリフのないシーンの俳優さんの背中や、目の動き、しぐさがなんとも。。👏
田舎という環境の独特な陰湿さが、よりリアルで、たまらなく共感できてしまう。
軸として「兄弟」という対比があり
近しい関係であっても、わかりきれない部分
兄弟だからこそ、助け合いたいからこそ、わかっている部分
わかってしまう部分、そして彼らにしか理解されない部分で
最後は彼ら兄弟のなかで、助け合うことを選んだようにも私は思えたのですが、はてさてこれもまた
理解されづらいことなのかと、非常に切ないのですが。。
この複雑さが決して特別なものではなく、
この複雑さがとてつもなくリアルだと私は思うのです。これが現実だと。
自分一人ではどうしようもない、さまざまな条件や出来事が重なり
大きなことになっていき、いったいどうなってしまうのか展開に引き込まれていく。
なんど見ても最後のどんでん返しには、驚いてしまう。。(それは私の記憶力の問題もあるかと)
この映画について、なんども見るくらいに好きだと知人に話したところ
なんども見るような映画じゃないよ。。と言われてしまいました。
それほどに内容の暗さには見る人が疲れてしまうかもしれませんが。。😂
今回は(も)、思い立ってレンタルをしてしまいましたが
来月の11月24日(金)〜アマゾンのプライムビデオで一挙に
西川監督の映画が放出される!!!!とのことです!
それを聞いて、1ヶ月も待ってられないと、400円ほどはたいてしまいました。
いつか配信期間の終了はあるにせよ、これは歓喜!
セリフが刺さりすぎる。。
暗い映画を欲している方、ぜひ。
以上、勝手にPRする人でした。