日本酒地図を作ろう!!〜㊺香川の巻〜
「これぞ純米酒。。」
栓を開けた途端に芳しい臭さが漂ってきます。我ながら驚くほどの手際でぐい呑みに注ぎ、キュッと飲み干しました。すると、ちょっとしたズレを感じるんです。どういうことかというと、期待したようなじんわりとした旨味が、口の中には広がらず、す〜っと喉の奥に流れて行きました。
「これはこれで、美味しいけど、、、?」
と思った瞬間に、お腹のど真ん中あたりが燃えるように熱くなり、そのまま身体の隅々までを温めていきました。「気温と暦の乱暴な帳尻合わせ」が終わった年の瀬。冷えに慣れていない身体の内側を、その優しさで労ってくれた香川の主基のさとのご紹介です。
みなさん、こんにちは。米好き酒好きTKDです。
私、とても寒さに弱いんです。毎年毎冬、身体を冷えから守るためにとにかく厚着をします。
ヒートテック靴下
極暖ヒートテックタイツ
極暖スウェット
極暖ヒートテックシャツ
長袖のTシャツ
裏地がモコモコのトレーナー
このくらい着ないとすぐに身体が冷え切って、体を動かすことができなくなります。「暖房入れればいいんじゃない?」と思った読者の方、、、
入れてます😅
デスクには足元を温めるためのパネルヒーターが「強」で備え付けてあります。これでようやく身体は動き、仕事もなんとかこなせるようになります。しかし、ここまでしても1日を終えた頃には、冷えと疲れで身体の動きが鈍くなります。
あぁ、日本酒の季節ですねぇ🍶
寧ろ、「夜に日本酒で身体を温めるために、日中はじっくり冷えておくのだ」と胸を張りたくなるこの季節。妻もどうやら似たような思いのようでして、「寒いから」という理由でこういう日本酒飯こしらえちゃうんですよねー。だから大好きですwww
この、おっきりこみが妻にとってはソウルフードです。平たく言えば味噌野菜煮込みうどんなのですが、出身地である群馬県の郷土料理であるおっきりこみを、妻はこよなく愛しています。
不思議だったのはこの、おっきりこみの麺を啜ってから飲むと、主基のさとの抜群の旨味が、口の中に広がったことです。
最初に飲んだときは、胃の腑にたどり着くまで遠慮がちだったのに、です。コンビの相手が鯖でも、シシトウでも、きんぴらごぼうでも、厚揚げ煮でも、口の中での遠慮がちな佇まいを保っていたのに。。。さらに言うなら、おっきりこみの具になっていた白菜や椎茸を食べた後でも、そこまで味わいは変わらなかったのに、おっきりこみの麺とコンビを組んだときだけ、主基のさとはなぜこんなに主張を強めるの?それは、もはや化学反応と呼んでもいいくらいの衝撃でした。
「ん?もしかして、うどん?うどんなのか?うどんだからなのか?」
香川といえば「うどん県」。うどんの消費量にかけては他の都道府県を寄せ付けず、マラソンで言えば「独り旅」状態です。ただ、香川に大きく引き離されているとは言え、群馬県は第2集団の先頭を走るくらい、うどんが大好きなお土地柄。
似たような風土に育まれると、水の味わいや大地からの恵みにもどこか相通じるものが生まれるのかもしれません。こじつけも甚だしいですが、こんな風に自由な発想でお酒と食事の組み合わせに、ストーリーを後付けするのも楽しいものです。そのおかげで、「麺類と日本酒」と言うあまり馴染みはないけれど、新たな可能性にワクワクすることができました。
この、主基のさとがもつ一種独特の味わいは、造り手である綾菊酒造さんが持つ、「オオセト」という香川独自の酒米へのこだわりが生んでいるのかもしれません。
以下のブログによれば、「オオセト」は古くから香川県産の酒米として親しまれてきたものの、2016年に一度は生産が止まってしまったようです。それを綾菊酒造さんが自ら先頭に立って再開させるほど、主基のさとにとって「オオセト」は大切なお米のようです。
大切に大切に育まれたこの味わいに温めて欲しいので、この冬はちょいちょいと浦和パルコのマツザキさんに通うことになりそうです。