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ボーデン・バレットの存在は絶大!チーフスvブルーズ、レビュー
試合直前の発表で、14番ナラワ→ J・ロウ、15番トラスク→ティアティア、ベンチにも23番ライハナと変更があった。
プレビュー投稿(以下のリンク)でも書いたように、ご近所ライバルで毎回白熱した接戦になるので、筆者は5点差でチーフス勝利と予想していた。
復帰したB・バレットの流石のプレイで存在感を見せつけた試合を振り返ってみましょう。
前半:チーフス数的有利を活かせず
同日行われたハリケーンズ v クルセイダーズの試合に続いて、最初から激しい攻防で見ごたえのある試合になった。
ブルーズがPGで先制した後に、チーフスの選手にイエローカードが出た。
この間にしっかりとトライを決めて数的有利を活かしたブルーズ。
前半、ボール支配率で大きく上回ったブルーズがスコアーでも13-0で有利に進めてチーフスを寄せ付けなかった。
しかし、前半の残り5分を切ったところで、ブルーズの4番L・ロマノにイエローカードが出た。
ここでチーフスは、ゴール前のチャンスでスクラムを選択して、大ブレイク中のNo8ソワクラの突進でインゴールに迫るがブルーズのディフェンスを前にタッチダウンを許されなかった。
その後、ブルーズ9番S・ノックにもシンビンが出て、チーフスは数的に2人有利になり一気に畳みかけるチャンスが訪れた。
今度はスクラムを選択せずタッチに蹴りだしてラインアウトからトライを狙いに行く選択をした。
ラインアウトからサインプレイで突破力抜群の2番S・タウケイアホが激しいタックルを受けながらも右隅に飛び込んだ。
レフリーの判定(オンフィールド・デシジョン)は、トライ。
しかしTMO判定では、ノックオンの判定でノートライ。
数的有利の決定的なチャンスで二つのトライを取れずにハーフタイムに入った。
後半:反撃もTMO判定に泣かされたチーフス
後半に入ってもまだ数的有利の時間が残っていたチーフス。
スピードとキレを活かしたランで11番E・ナナイセトゥロが中央にトライ⁉
しかし、オブストラクションの疑いがありTMOに持ち込まれた。
オンフィールド・デシジョンは、トライだが途中でサム・ケーンのオブストラクションが発覚してノートライの判定。
チーフスがチャンスを逃した後に、ブルーズの攻撃が炸裂した。
(以下のTwitterの動画がそのプレイ)
Globetrotter Blues are backkkk pic.twitter.com/JM0y4f6y4Q
— The Blues (@BluesRugbyTeam) April 9, 2022
自陣22M内でキック処理をしたB・バレットが、タッチに蹴らず仕掛けた。二人にタックルされながらもウイングのM・テレアに繋いでビックゲイン、その後13番R・イオアネに繋いでさらに大きくゲインして一気に敵陣22M内まで攻め込んだ。
そこから、出たボールを10番B・バレットが絶妙なキックパスをコーナーギリギリに蹴った。それにしっかり反応した6番T・ロビンソンが見事に抑えてトライ!
B・バレットから始まって、見事なカウンターアタック、最後もB・バレットのキックパスでトライに繋がった。
これでダメ押しで20-0と大きくリード。52分でまだ残り時間は沢山あるものの、相手に相当なダメージを与えた決定的なトライになった。
その後、あきらめてないチーフスが、再三良いランをする11番E・ナナイセトゥロがコーナーに飛び込みトライの判定も再度TMOに持ち込まれる。
わずかに肘がタッチについていたことによりノートライ判定。
「何をやっても上手くいかない」の言葉がぴったり合うこの日のチーフス。
再三のチャンスでトライ判定が覆り気の毒にさえ思えた。
ブルーズが1トライを追加して敵地ながら25-0で完封勝利!
試合のキーポイント
ブルーズは、数的有利の時にしっかりトライを取ったが、チーフスは、数的有利が一人、さらには二人になる事もあったにも関わらずトライが出来なかった。
まるで昨年のスーパーラグビーAotearoaの決勝を見ているようだった。
(以下のリンクがアメブロで書いていた時の私の生観戦記レビュー)
チーフスが数的有利のチャンスで一つでもトライを取っていれば、流れが変わっていたかもしれないが、取り切れなかったのが敗因か。
個人的な意見になるが、ブルーズが13人になったところで、タッチでなくスクラム選択にした方がトライを取りやすかったと思っている。
ブルーズのブレイクダウン、そしてディフェンスが格別に良かった試合だった。イエローカード3枚で規律は、よくなかったがそれ以外は完璧なラグビーをしたと言えるだろう。
試合開始早々にチーフスの13番A・レイナートブラウンが肩の負傷で退場したのも痛かったか。(全治6か月)
貫録を見せたボーデン・バレット
今季の強さは本物と言えるくらいの試合をしたブルーズ。その中でも貫録を見せたボーデン・バレットのプレイは際立っていた。
ここで何をしたらいいのかという状況判断(デシジョン・メイキング)が凄いなと改めて感心した。
ゲームコントロールが抜群で見ていて安心していられるし、他のプレイヤーもバレットがいるだけで安心してプレイが出来き、それが良いプレイに繋がり相乗効果をもたらしているのを試合を見ていて強く感じた。
Clinic 🔥 pic.twitter.com/v3wenDUP2V
— The Blues (@BluesRugbyTeam) April 9, 2022
文句なしでボーデン・バレットがMan of the Match!!
試合スコアー&ハイライト動画
Chiefs 0
Blues 25
(Tom Robinson 2 AJ Lam tries; Stephen Perofeta 2 con, 2 pen)
HT: 0-13
これで今週末のクルセイダーズとの試合が面白くなりそう。
筆者は見に行く予定で楽しみ。
※写真は、2021年オールブラックスの試合(トンガ戦)、スーパーラグビー(チーフス対ブルーズ)で筆者撮影