二組の兄弟対決!ハリケーンズ v ハイランダーズ、レビュー
Eden Parkで行われたブルーズ v チーフス戦に続き、ウエリントンで行われたハリケーンズ v ハイランダーズの試合も、規制の下で少人数ながら観客を入れての開催となった。
試合直前に、ハリケーンズの2番A・アウムアが急遽欠場(理由は、明かさなかった)、9番 J・ブーズは怪我(?)とメンバー変更を余儀なくされた。
一方のハイランダーズも7番 J・レンチェスも急遽欠場で代わりにレントンが入ることになった。
試合を振り返ってみましょう。(以下のリンクはプレビュー投稿)
前半:スタッツでは、上回るハイランダーズだが
開幕から2連敗中のハイランダーズが、地域、ボール支配率で上回るも前半をリードして終えることが出来ず。
ハリケーンズの1番 P・ラケテ・ストーンズの突進を止めることが出来ず、そのまま走られトライを奪われたハイランダーズ。
10番M・ハントのタッチキックミスが相次ぎ、試合を作れなかったのが響いたか。
もう一つ、気になったのは、今季初先発の9番F・ファカタヴァ。
スタッツで有利ながらも、テンポの良い球出しが出来たとは言い難く、状況判断も中途半端な感じも見られたのが点数に影響したか。
A・スミスだったら、前半にハイランダーズが1,2トライ取れていたと思えるくらい、この試合のファカタヴァの出来が良くなかったか。昨年の長期の怪我で試合数をこなしていない影響がここで出てしまったか。
後半: A・スミスを投入するもケーンズの勢いが増す
ハイランダーズは、後半頭からA・スミス、FWにインパクトを与る為にM・ミカエリトゥを後半頭から投入で、流れを変えにきた。
しかし、最初にトライを取ったのは後半に強いハリケーンズだった。
チーフスから移籍で、前週の大逆転劇の立役者と言っていいラインブレイクをした13番B・サリヴァンが、ラインブレイクで大きくゲインしチャンスを作る。
8番A・サヴェア、5番デレイニーの良い突破もあり、最後は12番B・プロクターがトライをあげて14-0でハリケーンズが突き放しにかかった。
ハイランダーズが1トライをあげて、射程距離内に持って行く。
しかし、その後チャンスが何度もありながら追加点が取れず。
逆に、ハリケーンズが途中出場の選手の活躍もありトライを追加して再度突き放す展開で試合を決めに行った。
終了間際にハイランダーズがトライを取るも、遅すぎる反撃に開幕3連敗で勝ち星はお預けとなった。ハリケーンズは2連勝で勢いに乗ってきたか。
毎試合、超人的なプレイをするケーンズのNo8,A・サヴェアには脱帽。
Hurricanes 21
(Pouri Rakete-Stones, Billy Proctor, Logan Henry tries; Jordie Barrett 3 con) Highlanders 14
(Manaaki Selby-Rickit, Josh Dickson tries; Marty Banks 2 con).
HT: 7-0
ケーンズのインパクトプレイヤーの活躍
B・イオセ、P・ウマガ・ジェンセンの二人のインパクトプレイヤーがこの試合でも活躍した。
ハリケーンズのチーム分析でも触れたが、後半途中からB・イオセが入ってくると、毎試合、何度もビックゲインをしてチャンスを作り出している。
それは、P・ウマガ・ジェンセン(写真下)も同じで、疲れが出て来る後半から出てこられるとイオセ同様に相手には、厄介なプレイヤーだ。
P・ウマガ・ジェンセンは、先発で使って欲しいが、ハリケーンズの今季の良いパターンとして、この二人を後半からインパクトプレイヤーとして使う事が一番適しているかも知れない。
新人が良いパフォーマンス
ハリケーンズの5番C・デレイニーは、本職はルースフォワード(FL.No8)だが、ロックで抜擢されてスーパーラグビーのデビューを飾った。
このデビュー戦では、何度も良いランでゲインラインを超えてチャンスを作り出した。今後も注目したい選手だ。
ハイランダーズ11番リアム・クーンブス‐ファブリングは、プレビューでも触れた筆者が注目している選手の一人。
チームが押されていたので、ボールを貰う機会が少なく見せ場がなかった。
しかし、ラインアウトからのサインプレイでオープン側に走りこんでボールを貰った場面では、持ち味のキレのあるステップを披露して、もう直ぐトライになりそうだった。
次回はもっとボールが回ってくれると良いのだが・・・
二組の兄弟対決が実現
上記のTwitterにあるように、二組の兄弟対決がありました。
一組はピーター&トーマス、ウマガ・ジェンセンの双子対決でした。
私の推しの二人ですが、特にトーマス(ハイランダーズ)の突破力は、素晴らしくボールを持ったら必ずゲインラインを超えるので、3試合見ただけですが今季のオールブラックス入りは確実だと思っています。
ピーターも2年ぶりに(2年前は怪我人のカバーでキャップ獲得)復帰させても良いくらいのパフォーマンスだと思っています。
※全ての写真は、2021年スーパーラグビーにてEden parkにて筆者撮影