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d. schoolコーチの先輩からの学び③/アイデアは言葉じゃなく絵で描いて“幸せな誤解”を生みだそう

最近、d.schoolの先輩から学んだことを連続してまとめています。色んな人に読んでもらえて嬉しいです。引き続き頑張って更新していきます!

第1回と第2回はこちら↓

今日は第3回、アイデア出しのときの方法についてです。皆さんは複数人でアイデア出しをするとき、アイデアをどのように書いていますか?例えばpost-itに「一人乗りの超コンパクトカー」というアイデアを書くとき、どのように書きますか?

実際に書かずとも、ちょっと頭の中でイメージしてみてください。


アイデアは文字ではなく、絵で描こう

例えば「1人乗りの超コンパクトカー」というアイデアを思いついた時に、多くの人は右の文字で書く人が多いと思います。しかし、先輩曰く、実はブレストなどアイデアを広げたいときは、文字ではなく絵で描くほうがいいらしいのです。

そういえば、2年前にIDEOの人がファシリテーターを務めるワークショップに参加したとき、IDEOの人はアイデアを終始言葉でなく、絵で描いていました。

なんで言葉じゃなくて、絵で描くんだろう。言葉のほうが伝わりやすいと普通思いますよね。なんであえて絵で描くんだろうと不思議でした。
いつもは先輩に聞いてばかりですが、今回はぼくにも答えがわかりました。先輩と話している中で気付いた、アイデアを言葉でなく絵で描くのがいい理由は2つです。

① 絵のほうが理解コストが低い (疲れない)
② 絵のほうが“幸せな誤解”が生まれる

では、それぞれ説明していきます。


① 絵のほうが理解コストが低い(疲れない)

ワークショップでもブレストでも参加者は膨大な量のアイデアを把握しなくてはなりません。壁中に貼られた文字や文章を1つ1つ読むことは想像以上にストレスです。特に小さい文字で書かれたアイデアに至ってはもはや読んでもらえない可能性がある。

ところが絵にすれば、見るだけでアイデアが理解できる。文章は読まないといけないけれど、絵は見るだけでいい。一瞬で内容が理解できるから、参加者も疲れないし、アイデアも考えやすい。


② 絵のほうが“幸せな誤解”が生まれる

絵でアイデアを描くもう1つのメリットは“幸せな誤解”が生まれるところです。

上の写真を見てください。右のほうは確かに読めば内容がわかります。①でも書きましたが、たくさんpost-itがあると疲れてしまうけれど、右の文字のほうが内容はちゃんと伝わります。

一方で、左のアイデアを絵で説明したほうは、特に絵が下手だとアイデアそのものや絵を描いた人の意図がちゃんと伝わらないかもしれません。もしかしたら、このpost-itだけ見せられたチームメンバーは、この絵を見ても車だとはわからずに新幹線だと思うかもしれません。人によっては6人乗りの車かと思うかもしれない。本当は伝えたい意図が伝わらない可能性が高い。

でも、その「伝わらなさ」こそが、ブレストの時に思わぬ価値を発揮するのです。例えば、絵を見て「新幹線」と思う人が「この新幹線のアイデアいいね」と言ったとします。するとアイデアを出した人は「いや、これ1人乗りの車なんだよ!」と言う。そしたら「新幹線のように、車同士をつなげる」というアイデアが生まれるかもしれません。

※ 

もし新しい車というテーマでアイデア出しをしていたとしたら、この絵のアイデアを出してきたら、車と電車をかけあわせたアイデアが生まれるかもしれない。他にも線路を走る車とか、車で一般人がトラックの代わりに荷物を運ぶ事業のアイデアが生まれるかもしれない。

このように、絵でアイデアを描くことで、本人同士が意図しない誤解が生まれ、そこからアイデアが発展する可能性があります。そして、絵で描くことで具体的なイメージがつくので、アイデアを考えやすいというメリットもあります。


まとめ

皆さんがもし誰かにアイデアを出すときは、敢えて伝わらないように絵で描いてみてもいいかもしれません。もしかしたら、チームメンバーが幸せな誤解をしてくれて、よりよいアイデアが生まれかもしれません。

絵が下手だからと遠慮しなくていいんです、むしろ下手なほうがおもしろい誤解が生まれていいかもしれません。笑

ということで、今回はこれでおしまいです。次は「アイデアはワークシートに書くのはやめる」について書きます。宜しくお願いします。

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