見出し画像

『Last Minute』行動システム紹介

現在制作中の、霊魂の主人公が色んな人に乗り移ってループを終わらせるRPG『Last Minuteラストミニッツ』には独特な行動システムが搭載されています。本記事では、そのシステムやさまざまな種類の行動をご紹介します!

ゲームの流れ

ゲーム中の全てのシーンがいわゆるターン制で進行します。戦闘と非戦闘に区別がなく、すべてのアクターの行動がマップ上でシームレスに行われます。ただしプレイヤーから離れた位置に存在するアクターの行動は画面上に表示されず、バックグラウンドで処理されます。

すべてのアクターは「AP」という行動順と行動回数に関わるポイントを持っています。ラウンド開始時、その時点で最もAPが高いアクターにターンが回ってきます。APが等しいアクターが複数存在する場合は名前のソート順が若いアクターが先にターンを得ます。

アクターはターンが回ってきた時点でAPが最大値まで回復し、自身のターン中にAPの続く限り何度でも行動を行うことができます。武器で攻撃したり回復魔法を使ったりといった戦闘系の行動も、誰かに話しかけたり何かを調べたりといった探索系の行動も含めて、あらゆる行動には消費APが設定されています。

APが0になるか、《待機》という行動を選択するとそのアクターのターンが終了し、その時点で最もAPが高い未行動キャラクターが次のターンを得ます。すべてのアクターがターンを終えるとラウンドが終了して1分が経過し、次のラウンドへ移行します。

この流れがループ時刻まで繰り返され、ループ時刻になった瞬間にループ終了条件を満たしていればゲームクリアです。満たしていなければ開始時刻に戻り、最初からやり直しです。

ループするとあらゆるフラグ、アクターの場所や状態、アイテム類などがリセットされ初期状態に戻ります。例外として、主人公「メビウス」が他のアクターに対して結んだ〈魂の絆〉だけがループを跨いで持ち越されます。

チャレンジ

本作のアクターの行動は「チャレンジ」と呼ばれており、能動的に行う「アクション」と受動的に行う「リアクション」に大別されます。上述の通り戦闘に関するものも探索に関するものもすべてがチャレンジであるので、情報収集等のために誰かに話しかけるのにもAP、ひいては時間を消費します。

アクション

「アクション」は自ターンにて自発的に行うチャレンジであり、これが行動の基本となります。
別のスポットに移動したり何かを調べたり攻撃したりなど、さまざまな効果のアクションが存在します。

リアクション

「リアクション」はある特定のアクションに反応して、別のアクターが行うチャレンジです。アクションを行なおうとしているアクターと同じスポットに位置している別のアクターたちの中で、その時点で最もAPが高いアクターがリアクション権を得ます。リアクション権はパスすることもでき、その場合次にAPが高いアクターがリアクション権を得ます。もちろん誰もリアクションを行わないこともあります。なおリアクションは自分のターンを終えていても行うことができます。
一つのアクションにつき行うことができるリアクションは一つだけです。
反撃したり味方をかばったりなど、こちらもさまざまな種類が用意されています。

チャレンジの成否

本作には乱数が一切使用されていません。例えば一般的なRPGでは命中率というものがあり、行動が成功するか否かが確率=乱数によって決定されていることが多いかと思います。
乱数が使用されていないということで、本作ではチャレンジは原則として成功するようになっています。攻撃も必中ということです。
それでは攻撃をかわす手段はないのかといえば、あります。それはリアクションです。リアクションの中には以下の《避ける》や《パリィ》のように、使用することで攻撃を回避できるものがあるのです。

つまり防御側が《避ける》や《パリィ》を使用したらその攻撃は外れ、使用しなかったら命中する、ということなのです。これが本作における命中判定の代わりです。
上述の通りリアクションもAPを消費するので、永遠に回避し続けることはできません。次のターンが回ってくるまでAPは回復しませんので、いかにAPを配分するかがプレイヤーの腕の見せ所となっています。

なおNPCももちろんリアクションを使用しますので、例えばプレイヤーのアクター(メビウスが憑依しているアクター)よりもAPが高いNPCが同じスポット上にいたとしたら、そのNPCが先にリアクション権を得ます。上述の通り一つのアクションにつき行うことのできるリアクションは一つだけなので、そのNPCが何らかのリアクションを行うことを選択した場合プレイヤーはリアクションすることができなくなってしまいます。
そのNPCが味方で、プレイヤーに対して《かばう》を使ってくれるならいいのですが、こんなリアクションもあるのです。

アクションとして《白兵攻撃》を行なってくる敵とは別の敵がリアクション権を得て《追撃》を使ってきたら、もうプレイヤーはリアクションできませんのでかわす手立てがなくなってしまいます。よってこのコンボは非常に強力です。《追撃》はかなり消費APが大きいので乱発されることはないはずですが、要注意といえましょう。その分、同じ戦法をプレイヤーが使えばとても役立つでしょう。

なおチャレンジとは少し話題がずれますが、本作には「エフェクト」と呼ばれる特殊効果が存在し、装備やスキルによって得られます。エフェクトは条件を満たしている間ずっと効果を発揮します。エフェクトの効果は千差万別であり与えるダメージを増加させるものもありますが、受けるダメージを半減させるものも存在します。それらを利用すればリアクションを使用せずともダメージを軽減することができるでしょう。

会話

前述の通り本作では誰かと会話する行動もチャレンジ扱いです。誰かに話しかけるのはアクション、返事をするのはリアクションです。
返事には当たり障りのないような内容を返すものもあれば、重大な内容を返すものもありますが、前者は消費APが0なのでたとえAPが切れていたとしても行うことができます。
なおすべての会話系チャレンジは、話者の組み合わせとタイミングごとに用意された専用のものです。

各種チャレンジ紹介

チャレンジには一風変わった効果を持つものもたくさん存在します。主なものを以下にご紹介します!

本作には武器の種類として「白兵武器」「投射武器」「盾」が存在します。両手のそれぞれに別々の武器を装備することができます。
前述のアクション《白兵攻撃》は白兵武器を装備していれば行うことができます。白兵武器とは剣や槍、斧などの接近戦用の武器です。
反対に、こちらの《投射攻撃》は投射武器を装備しているときに使うことができます。投射武器とは弓や銃といった遠距離用の武器です。
なお盾は攻撃に使用することはできませんが、装備することで防御に関するエフェクトが得られます。前述の《パリィ》を使用するためには基本的に白兵武器を装備している必要がありますが、代わりに盾を装備していても行うことができます。
2022/1/31追記
盾を装備しているとき、《シールドバッシュ》という相手の武器を外すアクションが使えるようになりました。詳細は後述します。

なお余談ですが、本作の武器はすべて片手持ちです。ですのでどんな武器も両手にそれぞれ持つことができます。弓矢でさえ片手持ちなのですが、この世界では〈メカニカルボウ〉という片手で矢を番えたり発射したりすることのできる特殊な機構を備えた弓矢が主流だからなのです(どんな機構なのかはご想像にお任せします)。〈メカニカルボウ〉とは別に〈クロスボウ〉もありますが、こちらももちろん片手持ちです。

話を《投射攻撃》に戻すと、このアクションは別のスポットに存在する敵を対象に取ります。これがどういうことかと言いますと、相手は一切のリアクションを行うことができない、ということなのです。なぜならそもそもリアクションは上述の通り、行うためにはアクションを行うアクターと「同じスポット上」に存在している必要があるからなのです。
ということで《投射攻撃》は一方的に攻撃できる恐ろしい攻撃なのですが、その分消費APは高めです。また、投射武器はかなりの貴重品です。

では《投射攻撃》を防ぐ手立てはないのかと言いますと、あります(この流れ、既視感がありますね…)。それは以下のリアクションです。

この《インターセプト》は《投射攻撃》を行おうとしているアクターと同じスポットに位置するアクターが行うことのできるリアクションであり、その《投射攻撃》を遮ることができます。
《パリィ》は《白兵攻撃》の対象自身が行うリアクションなのに対し、《インターセプト》は他人(味方)に行ってもらうリアクションである、という点が対照的です。


チャレンジには魔法もあります。例えばこの《ブリザード》はスポット上のすべてのアクターを攻撃することのできるアクションです。攻撃魔法には他にも炎の魔法《ブレイジングフレア》や雷の魔法《サンダーストーム》などがありますが、いずれも自分のいるスポットだけでなく別のスポットにいるアクターも対象として選択することができます。別のスポットを対象にした場合、《投射攻撃》と同様にリアクションをさせないので強力です。ただしその分、魔法はいずれも消費APが非常に大きいです。
では同じスポット上のアクターから魔法攻撃を受ける場合防ぐ手立てはないのかといえば、あります(何度目でしょう、この流れ)。前述の《避ける》は白兵攻撃だけでなく魔法攻撃も回避することができます。それ以外にも、以下のような変わり種のリアクションもあります。

この《リフレクション》は相手から受ける魔法攻撃をそのまま反射することができます。もちろん自分はダメージを受けずに済みます。非常に強力ですが、消費APも非常に大きいです。


2022/1/31追記

この《プロテクション〉はスポット上の敵が行う、味方へのあらゆる攻撃を防ぐことができるリアクションです。《インターセプト》と異なり白兵攻撃も魔法攻撃も防ぐことができ、また同じスポット上にいる味方も別スポット上にいる味方も守ることが可能なスグレモノです。ただしその分消費APはかなり多いので、使い所が肝心です。


これまでにさまざまな攻撃系チャレンジをご紹介してきましたが、実はそれらのチャレンジの基本ダメージはすべて1なのです。というのも、本作のアクターには攻撃力や防御力といったお馴染みのパラメータが存在しないからなのです。
エフェクトの中には、条件を満たすと与えるダメージが倍増するものがあります。また、そうしたエフェクトを複数持っている場合、その効果は累積します。つまり2倍、4倍、8倍、16倍…といった具合でダメージが倍々で伸びていくのです。
なお前述の通り本作には乱数が使用されておりませんので、ダメージが乱数によって変動することはありません。

この《チャージ》もダメージを倍増させる手段の一つです。一回使うごとに「CP」と呼ばれるポイントが1たまります。CPがたまった状態で白兵ダメージを与えると、そのダメージが2^CP倍になります。もちろんこの効果は、エフェクトとも重複します。ダメージを一気に増加させることができるため、恐ろしく強力です。
CPがたまった状態で《チャージ》以外のチャレンジを行うと、CPが0に戻ります。そのチャレンジが白兵ダメージを発生させるものであれば、上述のダメージ倍増効果が適用されます。そうでなければ無駄になってしまうので、使いどころをよく考える必要があります。
なおCPは基本的に白兵ダメージにしか適用されませんが、投射ダメージや魔法ダメージにも適用可能にするエフェクトが存在します。


《アポート》は別のスポットにいる対象を自分のいるスポットに引き寄せる魔法です。敵にも味方にも使えるので、色々な使い道が考えられるでしょう。


本作は多くのRPGと異なり、装備していないアイテムを持ち運ぶことができません。例えば装備中のアイテムを外した場合、そのアイテムは現在位置しているスポットに置かれることになります。スポット上に置かれたアイテムは誰でも装備することができます。ですので当然、敵に利用されてしまう可能性もあります。
この《投げる》により別のスポットにアイテムを投げることができますので、そうした事態を防ぐことができるでしょう。
スポット上に置かれているアイテムのうち、一番上に表示されているものが対象になります。


《投げる》はあくまでもアイテムを移動させるだけですが、この《トマホーク投擲》は攻撃に主眼を置いたアクションです。別のスポットの敵に投射ダメージを与えたあと、〈トマホーク〉が装備から外れてそのスポットに移動します。
もちろん敵に奪われてしまう可能性があるわけですが、そのスポットに味方がいれば攻撃しつつ味方に武器を渡すという一石二鳥の効果が得られるかもしれません。


この《武装解除》は対象の装備している武器を強制的に外すアクションです。外したアイテムはそのスポットに置かれます。敵も味方も対象に選べるので、使い方次第では面白い効果が期待できるかもしれません。
2022/1/31追記
《武装解除》は《シールドバッシュ》に改名され、盾を装備しているときに使用可能なアクションになりました。


《強制換装》はスポット上の一番最初に表示されているアイテムを、対象の装備しているアイテムと無理矢理入れ替えてしまうアクションです。味方に武器を渡したり、敵にヘボいアイテムを押し付けたり、さまざまな用途があります。


《ウェポンステイール》は《白兵攻撃》を仕掛けてきた相手の武器を奪って自分が装備するリアクションです。相手がもう一つ白兵武器を装備していない限り、その攻撃は失敗に終わります。片手が空いていなければ使用できないという条件はありますが、攻防一体の強力なリアクションです。


2022/1/19追記

《隙あり!》はスポット上の敵が別のスポットに移動しようとしているとき、その隙をついて白兵ダメージを与えるリアクションです。逃げようとする敵をさらに追い詰めることのできる、強力なリアクションと言えるでしょう。


2022/1/31追記

《後の先》は《白兵カウンター》と異なり、相手の《白兵攻撃》よりもむしろ先に攻撃することができるリアクションです。消費APは大きいですが、使い方次第では優位に立てるでしょう。


2022/1/31追記

《援護射撃》は味方の《投射攻撃》に乗じてさらに追い射ちを浴びせるリアクションです。一気にたたみかけたいときに便利です。


2022/1/31追記
これまでにご紹介したのはすべて一般的なチャレンジでしたが、最後に本作の主人公専用のアクションをご紹介します。

本作の主人公メビウスは霊魂であり、物理的な実体を持ちません。そのため物に触れたり誰かに話したりといった行動はできません。その代わり、〈魂の絆〉で結ばれたアクターに《憑依》することができます。これによってそのアクターとして振る舞うことができるようになり、能力も反映されます。
憑依には時間制限があり、時間切れになったらそのアクターから離れなければなりません。ただしメビウスは自分で憑依を解くことができないので、パートナーのメーティスちゃんに呼び覚ましてもらう必要があるのです。
メーティスちゃんは本作のナビゲーターとして、さまざまな方法でメビウスをサポートしてくれます。彼女もアクター扱いでありきちんとデータが用意されていますが、メビウスと同じく霊魂なので戦うことはありません。そんな彼女が唯一行うことができるアクションがこの《メーティスコール》なのです。

終わりに

以上が本作の行動システムとなります。ここまでお読みくださり誠にありがとうございました!
『Last Minute』は鋭意開発中です。今後も随時情報を発信していきますので、よろしくお願いいたします!

ご感想やご質問等ありましたらnoteでもTwitterでも、お気軽にどうぞ!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?