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上腕骨通顆骨折を徹底解説!失敗しない治療法と注意点とは?
上腕骨通顆骨折後の治療って難しいんですよね、
特に高齢者では。
今回の研究では、
手術後の成績がイマイチだったケースを中心に、
その原因を徹底解剖しています。
肘の骨折がうまく治らない理由を理解して、
どうやって治療を改善すればいいかという話です。
背景
上腕骨通顆骨折、要は肘の骨折ですね。
これがうまく癒合しないと、
肘がうまく動かなくなるんです。
特に高齢者だと、骨が脆い「骨粗鬆症」が背景にあって、
手術がさらに難しくなる。
今回は、この手術がうまくいかなかった原因にフォーカスしています。
方法
1994年から2017年までに、
上腕骨通顆骨折の手術を受けた6例の患者が対象。
全員が65歳以上の女性です。
成績不良の原因としては、
感染、
偽関節(骨がちゃんとくっつかないこと)、
異所性骨化(骨が変なところにできること)、
変形癒合、
尺骨神経麻痺
がありました。
手術方法としては、
以前はテンションバンドワイヤリングを使っていましたが、
2014年以降は外側をプレートで、
内側をスクリューで固定する方法が取られるようになりました。
これによって、手術の成績がどう変わったのかを分析しています。
結果
不良成績の原因は、感染、異所性骨化、変形癒合、偽関節、
そして尺骨神経麻痺。
それぞれの問題点を簡単にまとめると:
感染:高齢者は免疫力が弱く、手術後に感染しやすい。これが一番厄介です。
異所性骨化:手術後、余計なところに骨ができることで肘の動きが悪くなります。
変形癒合:骨がずれたままくっつくと、正常な肘の動きは期待できません。
尺骨神経麻痺:肘の神経が手術で傷つくと、手や指にしびれが出ることもあります。
昔はテンションバンドワイヤリング法を使っていたんですが、
この方法だと固定力が弱く、
合併症が起こりやすかったんですね。
でも、2014年からのプレートとスクリューを
使った固定術にしてからは、不良例がなくなったんです。
結論
この研究は、高齢者の上腕骨通顆骨折の手術後に
何がうまくいかないのか、
そしてどうすればそれを防げるかを明らかにしています。
特に高齢者では、骨粗鬆症や免疫の問題があるので、
強固な固定と感染予防がカギ。
今では外側にプレート、
内側にはスクリューを使うことで、
不良成績を防げるというわけです。
要するに、骨折治療の成功には、
「強固な固定」と「低侵襲な手術」が
欠かせないってことですね。
今後も、この知見を活かしてさらに良い治療法を
追求していきたいところです。
タイトル: 上腕骨通顆骨折後の成績不良例
著者: 千馬 誠悦, 成田 裕一郎
所属: 中通総合病院 整形外科
掲載誌: 日本肘関節学会雑誌, Vol. 27 No. 2, 2020
ページ: 37-42