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息子と算数『わからないはわかりたくない』

学校をあきらめられず、かと言って登校できず、親の気持ちは宙ぶらりんで。本人としても少しは勉強をした方が達成感もあっていいだろうと思う。

とは言えまだ小学生なので自習もままならない。漢字などは書き取りすればいいが、算数は理解と積み重ね、たぶん。だから向き合ってもわからないとすぐきれる。気がちる。進まない。どうせ僕は、のループ。

私も最初はわからせようと一生懸命説明する。どう言ったらわかりやすいかな、図描くかな。動画観る?

そのうちそもそも算数の問題のわかるわからないではなく、なんかぐずぐずいいたい、受け入れたくないんだな、ということがわかってきた。なんのことはない、私の苦手な単元でひっかかりイチャモンをつけるので、自分のその頃に思いっきりタイムスリップ(体感が戻ってくる)するからよくわかる。そんなこんなで私も気分悪くなるし、算数はついつい後回しに。

こんなことをずいぶん繰り返して。

先週くらいから説明しながら頑張りすぎず(私が)引っかかってるなと思ったら裏紙に、体感と共に湧き上がってくる思いを書き殴る。子供の私が息子を通して出てくる。暴れる。

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算数の問題が難しいんじゃない。

考え方は合っているのに立てた式がちょっと間違っていたのに気づいて書き直す瞬間。息子はなんとも言えない表情をして涙した。自分にとって譲り難いものを譲った瞬間。奇跡を見た。大袈裟だけど。とても大事なものを見せてもらった。

子供の私は、絶対譲りたくないのに何を譲ったのかな。もうわからないけど、大丈夫。

私の心理学の師匠が言っていた『わからないはわかりたくない』を見せてくれた息子よありがとう。



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秋
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