太陰暦再び(日記・備忘録 20201118)
・自分の携帯のメモ帳には多種多様な雑文が溢れている。メモ帳以外にも、Evernote、Simplenote、そしてPCのストレージ内の至る所にも、そうした雑文が散乱している。それらが何の効力も発揮していないのが歯痒くてならず、とにかく特定のサービスないし媒体に移行させたい。
・近所のやる気のある酒屋の店主曰く。オーストラリアには多様な種類の品種の葡萄が育てられているが、世界的な地球温暖化に伴い、その育成スピードは年々速くなっている。一部のワイン生産者の間では、葡萄の育成周期を太陽暦ではなく太陰暦ベースで計算しており、その手法によって生じる1週間程度の育成期間の差が、酒の仕上がりに大きな影響を与えるのだという。
・シャンパンは製造過程で加糖し、それにより炭酸の気圧を上げると言う工程がある為、最近欧州では然程飲まれていないのだとか。人工的な要素のない、自然派のワインが主流になっているとの事。いつも思うが、欧州人の自然派嗜好はちょっとカルト的なような気がする。
・では欧州人は1杯目に何を飲むのか。最近では、ロンドンの伝統的なジンや、メルボルンのジンを、ソーダで割って飲むのが流行っているとかなんとか。
・日本のクラフトジン生産者は、ジュニパーベリーに対する理解が少ないという話も聞いた。確かに、米焼酎をベースに地元の農産物を使った製品が多く、ジン本来の味わいにはあまり焦点が当たっていないようにも思う。
・結局はサステナブルな物が再評価されている。安かろう悪かろうのものではなく、真面目に作られた物がきちんと売れるのはいい事だ。過度に環境だの健康だのを論じるつもりは毛頭ないが、海外で瓶詰めされ、幾人もの人の手を伝ってこの国に運ばれてきた一本のワインが、それで千円もしないのにはちょっとした恐怖を覚える事がある。他の人はこういう類の恐怖を感じないのだろうか。
・ヘッダーはその酒屋で買ったメルボルンのジン。美味いのですよ。