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「猫でトラブらない街づくり」第1回セミナーに参加して来ました(前編)
セミナー概要
「動物の法と政策研究会」による外で暮らす猫と人との共存をテーマとした講演です。講師には、芸能人の杉本彩さん、京都動物愛護センター所長の伊藤大輔さん、猫部会会長の宮崎誠さん、獣医師の西山ゆうこさん、元新宿区保健所職員の高木優治さんが登壇されました。
セミナー参加に向けて
それにしても、お前生きとったんかいわれぇ!と更新をしてなかった私ですが、一時期寝たきり状態になり、ヘルニコア手術で一時期良くなり、9月に腰の手術を受けて今はセミナーに参加出来るまでになりました。
寝たきり状態の時でも松葉杖を使って地域猫さん41匹のお世話をしてた私なので、猫さんの心配はご無用です。どんな事があっても自分が手術した猫さんのお世話は欠かしません。私ごとはまた時間が出来ましたら書きますので。
セミナーが15時開催、しかも京都。大阪からだと1時間弱かかるので、17時半閉幕なのでいつもなら地域猫さんのお世話に向かってる時間です。そう、どう見積もっても遅刻なのです😿
ですので、事前に41匹のドライフード(1匹ずつ配合やサプリが異なる)をせっせこにゃーして現地でパウチとちゅーるを混ぜる方式で挑みました。
17時半閉幕してから会食があるそうなんですが、そんなの参加してる時間は無いんじゃ・・・。
大阪梅田まで出て、JRで京都、京都駅から5分くらいGoogleマップを見ながら迷いなく到着。4Fに上がって会場で予約してた名前を告げて入場。事前までまだ席があるとの話でしたが、開場すぐなのに半分以上埋まっていました。
席についてMacBookを開いて作業してたら、ねこから目線。代表の小池さんが居たので、確か2回ほどご相談したのに相談料をお支払いしてなかったので、用意してた封筒をお渡し出来ました。未払いって性格的に許せないのでこれで安心して年を越せます。
開催時間近くになるとほぼ満杯となりました。これだけ外で暮らす猫さんの事を考えてくれてる方が居るというのは、個人活動家にとっては嬉しい空間です。
最初のご挨拶
動物と法の政策研究会 会長 細川敦史さんによるご挨拶から始まりました。流石弁護士の先生だけあってお話がまとまっていて分かりやすいです。
「法律上、外で暮らすネコさんに関する法律はない」という点から簡単に今回のセミナー開催についてお話がありました。是非うちの団体が民事で訴えられた時にご相談に伺いたい所です。
杉本彩さんからのお話
今回参加される事は私は知らなかったのですが、動物愛護で一番有名な芸能人の代表と言えばこの方になります。分かりやすく身近にあった出来事をお話頂きました。杉本彩さんは現在京都に住まわれていますが、お店の前に巻き爪で毛玉だらけの老猫が佇んでいて、非常に状態が悪い野良猫なのは見てとれたそうです。放って置けなくて保護するために家からキャリーケースを持って来て保護しようとしたら、お店の方が出て来て「うちの飼ってる猫です」と言われたそうです。口頭でお話はされたそうですが、それを守って頂ける感じでは無かったので、後日お手紙で何が良くないのか書かれたそうで。
外を自由にさせる飼い方の方は、令和の今の時代でもまだいらっしゃいます。猫を放し飼いにしてはいけないという法律や条例は無いので、市町村からは完全室内飼いについてアナウンスはありますが"お願い"の範疇を超えません。
現に私の自宅の隣家にも外を自由にさせてるお宅があります。40年来のお付き合いなので、私からもなるべく外に出さない様にお願いはしていますが、自宅の玄関食堂に来る地域猫さんに混じって、そのお宅の猫さんもちょいちょい来ます。
ちょいちょいって言うか週の半分は来ます。何なら今年の夏に捕獲送迎運搬をお手伝いしたすごく人馴れしてる子も、自宅で飼いますと言われてたのに外に出っぱなしです😓
交通量も多い地域ですし、猫を虐待する人も多い地域(だった)ですし、感染症にもかかりやすくなります。というか、ご自宅で飼われてる猫さんが猫白血病だそうで、別に隔離されてる訳でも無いのでそこのお宅の猫さんは全員感染していると思っています。玄関食堂にはたくさんの地域猫さんが来ますし、猫白血病をまん延させる訳には行かないので、そこの子が舐めた食事は廃棄や加熱処理する手間が増えます。
40年来のお付き合いで、猫を愛してる方の考え方さえ変えるのが難しいのです。地域の猫が嫌いな人に地域猫政策(まち猫活動)を納得してもらう事がどれ程大変なのかは想像に容易いです。
京都動物愛護センターの取組とまちねこ活動支援事業について
所長の伊藤大輔さんよりお話がありました。獣医師でもあり、動物愛護センター所長の伊藤さんからは、これまでの取組による現在の結果のお話がありました。動物愛護センターに収容される猫の半数以上が子猫であり、譲渡を考えると子猫の保護を優先せざるを得ないという点。
私は子猫よりシニアの猫さんの生活に重点を置いた活動をしていますので、子猫に関してはボランティアさんも多いですし、愛護センターも動きやすい様なのでお任せです。当活動地域は手術率100%を先日達成してるので、この2年間6ヶ月未満の子猫は見ていません。ただ、活動地域の一番端のエリア付近では報告もあるので力を入れたい所ですが、それは私の体調と経済状況に左右されます。
活動地域を広げるとなると、その分仕事の時間も活動時間も増えるので、結果今までの様に2,3時間睡眠となり色々病気が悪化しますからね・・・。
京都市では手術に向けて餌付けする野良猫や手術後の猫さん(まちねこ)のお世話に関しても行政がお手伝いをしてくれます。大阪府でも似たような公的補助はありますが、現物支給であり期間も3ヶ月間などと決められて居るので意味がありません。
また、京都市では捕獲器の貸出、捕獲した後の運搬、TNRで元に戻すのを職員の方が行ってくれます。大阪府にはそういった制度は無いので、個人で行う必要があるためなるべく目立たない様に行うのがトラブル予防になります。
これまでの事業で4年目5年目から野良猫の数が大幅に減ったというデータもありました。私は活動6年目ですが、確かにこの2年間に捕獲手術した頭数は激減しています。たただ、殺処分数は減少してきてるにせよまだあります。この点は大阪府では殺処分を行っていない(行うには審査が多く必要)のを謳っていますが、ただ単に動物愛護センターが保護してその後の面倒を看る事が少ないだけかと思います。
日程調整をして、大阪府動物愛護センターの所長さんともまたお話合いをしておくべきだと思いました。
後編へ続く
後編は獣医師の先生からの手術費用のお話、NPO法人アナイス理事からのお話になります。特にアナイス理事の高木さんのお話は、私が行ってきた活動と酷似しておりますので、地域猫活動をされている・外の猫さんにご飯をあげてる方にはお話したい内容となっています。