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C-C-B楽曲レビュー㊷「BEAT the MEAT」

今月は何だかやる事が多く、なかなか更新もできないのですが、
今日は7月13日なので合間見て書いています。

渡辺さんが旅立ってから9年が経ちました。
まだ9年?と言うような、もう9年?とも言うような心持ちですが。

9年前の当時はC-C-Bの事はもう過去のものとして
すっかり忘れて過ごしていました。

ある日、ネットだったかテレビだったか忘れましたが、
確か最初に目にしたのは元C-C-Bの渡辺英樹さんが入院という
ニュースだったと思います。

「え?」と、懐かしい名前と不穏なニュースに
思わず意識が画面に引っ張られた記憶があります。

大動脈解離という病気がどんなものかもわからず、
心臓とか血管系なんだろうなとは思いましたが、
その安否はなんとも言えないような状況で、
「どうなんだろう」と気がかりではありました。

そしてほどなくして流れた訃報のニュース。

C-C-Bの事は封印していたとは言え、
昔大好きだったバンドのリーダーが亡くなったという報道は、
それなりに心がざわつきました。

メンバーいち元気だったのに。

「そうか・・」とその時は何とも言えない、
寂しい、悲しいというのでもなく、ぽかんと何かが無くなったのだなと、
自分の心の一部分が無になったような感じがしました。

その時はC-C-BのYoutubeやブログなんて
無いだろうと思っていたので検索すらせず、
彼らがどんな活動をしていてどんな状況だったのかも知りませんでした。

これから再結成に向けて動き出そうとしていた最中だったなんて、
去年くらいに初めて知って、「そうだったのか」と、
なんだか申し訳なさと無念とが混ざった複雑な気持ちになりました。

見たかったですね。
再結成ライブ。

渡辺さんが生きていたらどこかで情報を見つけて
のこのこと出かけていったかもしれないのに。

と言うことで、今日は渡辺さんの曲のレビューです。

「BEAT the MEAT」 をチョイスしてみました。

「なぜこれ?」と言う気もしなくはないですが、
あまりしんみりした曲にしたくなくて・・。

この曲は最後のアルバム「信じていれば」に収録されています。

作詞作曲とも渡辺さん、編曲は田口さんです。

「BEAT the MEAT」ってどういう意味だ?と思って調べたのですが、
モロそっち系の曲でしたね。(^ ^;)

意味を知りつつ歌詞を見るとなるほど意味深な感じです。

隠語なのかよくわからないワードも散見されるのですが、
弾むような曲調に対してどことなく寂しさが漂っています。

活動末期の渡辺さんは少しダークな世界観の曲が多くなります。

昨日たまたま「金スマ」を見ていて、
今ブレイク中のバンドのストーリーが紹介されていましたが、
バンド(歌手全般に言えるのかもしれないけど)は
売れなくなると各方面からの圧がかかるのだなと思いました。

そのバンドはメンバー間の意思疎通が
上手くいったので再起を可能にしましたが、
メンバー同士もギクシャクしちゃうと
解散の一途を辿ることになるのかもしれません。

そのバンドの話を見ていて、渡辺さんの苦悩を想像してしまいました。

何とかC-C-Bを立て直したいと一番思っていたのは、
渡辺さんだったかもしれないですね。

割と影が垣間見える歌詞の「BEAT the MEAT」ではありますが、
音の方はこれがめちゃめちゃカッコいい。

さすがC-C-Bの頭脳、田口先生のアレンジですね。
おしゃれです。

最初に聴いた時は「クセが強いな」と感じたのですが、
何度か聴いているうちに「これ、めっちゃカッコいい」と
思うようになりました。

タイトルに「BEAT」が入っているだけあり、
ほぼドラムとベースのリズム隊がメインで、
ギターやキーボードはアクセントで入ってくる程度です。

リズム隊メインの曲なんて単調になりがちなのですが、
いろんなリズムの表情を打ち出してきて、
一曲通しても飽きがこない。

まず出だし、ドラムとベースのシンクロに感嘆。
他の楽器の音が無いだけに
少しでもタイミングがずれるとお粗末になります。
息がぴったり合っていないとできないですね。

あとAメロの途中に入る空白の間の長さが絶妙。

間奏には「オッオッオッオッ・・・」と言う低い声でリズムを取っていたり
(あれは誰の声だろう? 私は田口さんかなと思っているのですが)、
その後に入ってくるベースソロは思わず「おぉーー!」と
声が出そうなくらいカッコいい。

終わり方もピタッと終わるのでもフェードアウトでもなく、
何だかちょろちょろとギターとベースが鳴って
終わっていく感じが面白いです。

重低音好きにはたまらなく、聴きどころポイントが多い、
なかなかクセになる一曲です。

C-C-Bの最終進化形態といった曲ですね。

でもって今でもこんな曲はあまりないのではないかな?
少なくとも私は聴いたことない。

ラップともちょっと違うんですよね。

C-C-B活動末期の渡辺さんの想いと技術が詰まってそうなこの曲。

良かったら聴いてみて下さい。


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