見えなくても食事制限
唐突だが私のBMIは大体20くらいである。
50代女性としては、太っても痩せてもいない理想的な値である。
特にめちゃくちゃダイエットをしていることはないけれど、ほぼ毎日体重を図って、
ヤバいと思ったら食事をコントロールしたり運動をしたりしてもとに戻す。
目が見えないから運動は自分の自由にならないことが多いのでほとんどは食事をコン
トロールする。
簡単な事だ。
だから世の中の人がなんであんなにダイエットに苦労しているのかわからない。
こう書くとめっちゃ感じ悪いよね(汗)
ちなみに、かわい家の中で私が一番デブである。
母と姉は痩せていて、おいしいものは好きだけど、職も細いし甘い者にも反応が悪い
。
小さいころカルピスなんかもらっても、私が一人で飲んでいた。
姉は幼稚園の頃から小食で、皆が家に帰っても、給食を完食するまで居残りさせられ
たのがトラウマになっている。
昭和にはこんなのがザラにあったのです。
母は現在91歳で特別用語老人ホームにいるが、とにかく食べないので職員さんを困
らせている。
こんな二人の家族なので、私も食べることへの執着が平均値より低いと思う。
20代の頃、視力も体力も劇落ちし、体質改善をする事になった。
甘いものは一切食べてはいけないと言われたので、その翌日から3年くらい甘いもの
を一切食べなかった。
10年近く前に、人間の皮膚ってこんなになっちゃうのっていうくらい、ひどいアト
ピーになって、いろいろ調べたところ、卵と乳製品の遅発性アレルギーだと言われた
。
私は次の日から卵と乳製品を摂るのは一切やめた。
始めのうちはドレッシングや粉末だしに入っているものまで神経質に避けていたけれ
ど、アトピーの具合がましになってからはたまになら天ぷらの衣程度のものは食べる
ようになった。
洋菓子は好きだし、ピザもアイスクリームも好きだし、私のために友達も遠慮してく
れていたりすると心苦しいし残念だけれど、またあの痒さとボロボロの皮膚が蘇ると
思うと、食べる勇気が持てない。
でも、ラジオで話していた人が、小麦の遅発性アレルギーがあるけれど、食べるのを
我慢できずに、食べてしまい、翌日だるくて起き上がれなかったという話をしていた
。
以前、夜おなかがすくと眠れなくなってしまうからどうしても食べてしまうと言って
いた人もいた。
私はまた歯を磨くのが面倒だから、おなかがすいてもそのまま寝てしまう。
多少おなかがすいていても眠れないというようなことはない。
私にしては何でできないのと思うけれど、職に対する欲求が強い人とそうでない人が
いて、かわい家のようなのはマイノリティーなのではないかという事に気づいた。
友人のブラインドランナーも食べるのが好きな人だったが、スーパー精神力で食事制
限をしていた。
膝を壊して選手をあきらめなければならなかったが、その時、走る練習より、食事コ
ントロールの方が辛かったと言っていたらしい。
目が見えなくなってから、いつもまわりの優秀な人を「あいつはチートだから」と別
扱いしていた。
彼らは私にしてみればチートだけど、ただ普通にしているだけなのであろう。
フィールドをダイエットに置いてみると、かわい家はチートなのかもしれない。
いやいや、ただそういう体質なだけだろう(獏)
私たち家族の中では当たり前だったことは一般的ではなかったという事である。
「ダイエットはいつも明日から始まる」という皮肉が皮肉ではなく本当に始められて
しまう。
あらゆることに向き不向き、得意不得意がある。
ダイエットに苦労している人もいれば、食べられなくて苦労している人もいる。
苦しいのは自分だけじゃないんだ、
苦しい時こそ、周りを観察する冷静さが必要なんじゃないかなと思いました。