つれづれ…なるままに。16。

私の物語との出会いは、実は遅かったのです。

ひとりっ子だった私は、かなり変り者だった母に育てられました。もちろん実母です。母は、人嫌い……というか、近所付き合いは苦手だったのでしょう。あと、子育ても苦手だったらしいです。そのせいか…

まず、家には絵本がありませんでした。

子ども用の百科事典はありました。お絵描き、折り紙、ぬり絵、着せ替え人形と百科事典の毎日。母は、私を公園で遊ばせることもしませんでした。

なぜか、それが母の自慢?で、私が自分の子どもを公園へ遊ばせていると話したとき

「あんな汚いところへ連れて行くなんて!私は、あんたを一度も公園なんかに連れて行かなかったわ!」

と、激怒しましたから…まあ変わっています。

ただ、我が家から見える所に移動図書館(ブックモービル)が来ていて、小学生になった私を引っ張り、いつも本を借りていました。

なので、うちの中には、常に違う本があったわけです。
そしで、母は何を読むのも止めませんでした。

自分でも、かなり本が読めるようになった時、母が借りた大人っぽい表紙にひかれて「これ、読んでいい?」(母は、自分が読んでいる本は絶対に読ませてはくれないので、毎回確認)と聞くと。

「いいけど。でもエッチな本だからね」

と、言うだけでした。
内容も作者も忘れたけど、その本で『ラブホテル』という言葉を知りました。
小学生でしたけど。

小学校に入って、学研の『科学と学習』が毎月届くようになり、やっと物語に出会いました。
それが『ふしぎなかぎばあさん』
これは、今でもよく覚えていますし、好きなお話です。
あと、読書感想文のために買ってくれた『ももいろのきりん』(感想文は違う本で書いた記憶があるんですけど)多分、推薦図書だったのでしょう。
これも好きな本でした。

とまあ。
母は読書家ではあったようです。
そして、私も本を読むようになったのかもしれません。

さて、今月は思ってもいなかった事になり、ゆっくり絵を描く時間がなさそうです。
でも、本は読む時間はありそうです。

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