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米ドラマFriends25周年のお祭り騒ぎに色々な企業・ブランドも乗っかったポップアップレポート。

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乗るしかないこのビッグウェーブに!米ドラマFriends25周年のお祭り騒ぎに色々な企業・ブランドも乗っかったポップアップレポート。 

こんにちは。NY情報局のELLIEです。

皆さんは、洋ドラマを観るのは好きですか? 娯楽としてだけでなく、英語の勉強手段としても洋ドラマをよく観るという人も多いかと思います。洋ドラマたくさんありますが、その中でもFriendsを観たことはありますか? Friendsは米国だけでなく世界中の人々から愛されている大人気の洋ドラマですが、実は今年の9月でFriend放送開始から25周年を迎え、米国で盛大にお祝いされました。この祝われ方が予想以上のもので、恰好のビジネスチャンスとして様々なブランドがイベントやコラボ商品を発売。その尋常じゃなかったFriends放送開始25周年の祝われ方をFriendsの大ファンである筆者よりPart 1とPart 2の二本立てでお届けしたいと思います。

1. そもそもFriendsってどんな話?どれくらい人気? なぜそんなに人気? 

Friendsを観たことがない人のために、簡単にネタバレにならない程度に説明したいと思います。Friendsはレイチェル(ジェニファー・アニストン演)、モニカ(コートニー・コックス演)、フィービー(リサ・クゥドロー演)、ジョイー(マット・ルブランク演)、チャンドラー(マシュー・ペリー演)、ロス(デイビッド・シュワイマー演)の男女6人がNYのマンハッタンを舞台に切磋琢磨し、友情と恋愛をテーマにストーリーが繰り広げられる1話完結のシットコム(シチュエーション・コメディ・ドラマ)です。

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(Friendsの登場人物を左から順に、チャンドラー、レイチェル、ロスモニカ、ジョイー、フィービー。)

放送が開始されたのは、1994年の9月でそれから10シーズンに渡って2004年まで放送されました。当時も大人気で役者たちの"Friendsの撮影だけでの"収入もシーズン1では1話あたり$22,000(約240万円)だったのが、最終シーズンでは1話あたり$1ミリオン(約1億8千万円)ずつの収入を得ていたそうです。

Friendsの放送が終わってから15年も経ってるいるのに、なぜこんなにも人気が続いているのか? よくテレビの再放送でもFriendsを観ることができるみたいですが、米国の若者を始めとするテレビ離れが加速する中、Friendsの人気が衰えることがなかったのは、NetflixでFriendsを視聴することができるようになったからだと言われています。NetflixではじめてFriendsの存在を知ったというNetflix世代のファンたちも多く、ファンを更に増やし勢い止まることを知りません。2018年末には、2019年からFriendsがNetflixで配信停止されるとアナウンスされた際、大騒ぎになりNetflixは2019年も配信を続行させるために著作権を持っているAT&TのWarnerMediaに$100ミリオン(約108億円)を払ったと言われています! (2020年からFriendsのNetflix配信停止は決定し、米国ではWarnerMediaの新ストリーミングサービスHBO Maxで視聴可能に。)

他にも考えられる世代を超えてまでFriendsの人気が続いている理由は、ケルシー・ミラー著"I'll Be There For You: The One About Friends"によると、Friendsのテーマである20代は、どんな世代の人でも20代がどんなに楽しくて同時に辛いかということを知っているからです。実家を出て、キャリアを築き上げるのに切磋琢磨したり、周囲の早く結婚をしなさいというプレッシャーなどで落ち込んだりする時に、自分の家族のように親身になってくれるのが友達(Friends)。要するにFriendsの人気の秘密は、「20代」という世代や国を超えた共通の話題にあると言えます。また、Friendsのストーリーは「aspirational reality (熱望的な現実)」で現実で起こりそうだけど起こらない・起こらなさそうで起きるような話で視聴者やファンに夢を与えてくれのも世界中の人々から愛されている理由です。

そんなFriendsの放送開始から25周年を記念して、ここニューヨークでは1ヶ月限定でポップアップがオープンしました! チケットの販売も事前に混雑が予想され、バーチャルキューというウェブサイトにアクセスした人を順番に案内するシステムが使われ、チケットも3時間ほどで売り切れてしまうほど期待大のポップアップでした。そんな入手困難なチケットをFriendsの大ファンである私筆者がゲットしたので、皆さんにそのポップアップの一部始終をお見せしたいと思います。

2. Friends New York City ポップアップ潜入

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ポップアップはマンハッタンのSohoエリアの大通りBroadwayとMercer St.に面した場所で、ポップアップのオープン約1ヵ月前から大きなビルボードで注目を浴びていました。
ここSohoエリアは観光客も多く、世界中で愛されているFriendsなのでこの6人の写真のビルボードを見てポップアップに惹き寄せられたという米国外のファンも少なくありませんでした。米国マーケティング業界では、インスタグラムなどのデジタルマーケティングの勢いが圧倒的に強いため、もうビルボードを用いた宣伝は効果的ではないのでは?という議論も多いですが、このFriendsのポップアップでは、観光客が数多くいるエリアだということとFriendsが世界レベルで愛されているいう条件が合致し、ビルボードを使った更なる集客に成功しました。

チケットは日にちと入場時間の完全予約制チケットでポップアップオープン前から売り切れていましたが、当日並んでチケットを購入をすることも可能でした。ただし、人数コントロールがかなり厳しく、スタッフに聞いたところ予約キャンセルが出た場合のみ当日券の購入が可能なため、かなり待つ覚悟が必要なんだとか。

では、ポップアップの中の様子を見ていきましょう! 

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中に入ると、ジョイーの決め台詞"How You Doin'? (元気かい?)"と書かれた黒いTシャツを着た元気なお姉さんが、Friendsの台詞を交えながら注意事項のご案内。そこからは自由に観覧できるようになっており、Friendsファンなら「これはあのエピソードのあのシーンで」と蘊蓄(うんちく)を語りたくなるような写真や仕掛けがたくさん。

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Friendsファンなら意味がわかるFriendsの有名な台詞を壁一面に集めたもの

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登場人物6人の恋愛遍歴タイムライン

要所要所に"How You Doin'?"の黒いTシャツを着たスタッフが立っており、気軽に写真を撮ってもらうこともできます。スタッフもみんなFriendsファンなので、どのように写真を撮ってほしいかもわかっていますし、台詞を交えながら来場者たちに更に楽しんでもらえる体験を提供してくれました。

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例えば、シーズン5エピソード16・"The One with the Cop" で有名なこちらのソファーでは、このシーンで有名なロスの台詞"Pivot! Pivot! Pivot! (旋回!旋回!旋回!)"をスタッフの人と言い合いながら写真を撮っていただきました。ドラマ中の実際のシーンがこちら

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Friendsのアイコンでもあるモニカとレイチェルの
アパートメント20の紫のドアももちろんありました。

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残念ながらモニカとレイチェルのアパートのお部屋自体はありませんでしたが、ジョイーとチャンドラーのアパートのリビングルームはありました。
テレビに映っているのは、もちろんFriendsです。

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こちらの七面鳥はシーズン5エピソード8・"The One with All the Thanksgivings" でのモニカと同じように被って写真を撮ることができます。

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(出典:https://www.bustle.com/p/when-is-friendsgiving-tis-the-season-to-cherish-your-besties-13097503)

ポップアップはフォトブースだけでなく、博物館との融合にもなっており、実際にFriendsの撮影で使われた衣装や小道具を見ることもできました。

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こちらはモニカとジョイーの衣装と小道具。

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写真左下のように黒い札でアイテム名とドラマ中のエピソード名が記載されていれば、実際にFriendsの撮影で使われたもの。こちらはシーズン9エピソード15・ "The One With The Mugging"でロスが子どもの時に描いたという冊子。

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Friendsといえば、レイチェルとロスの関係と言っても過言ではありません。こちらも全て実際にFriendsの撮影で使われたレイチェルとロス関連の小道具。放送開始から25年も経ってるいるというのに、こんなにもたくさんの衣装と小道具が残っている事実に驚きです。

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こちらは実際に撮影中使われたものではありませんが、歴代のレイチェルの髪型を再現したウィッグです。Friends放送当時、レイチェルの髪型を真似る女性が多く社会現象にまでなりました。モデルのタイラ・バンクスや女優のメグ・ライアンもレイチェル(ジェニファー・アニストン)の写真を持ってヘアスタイリストのもとを訪れたそうです。

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そして、最後にはFriendsで欠かすことのできないカフェ・セントラルパークのオレンジのソファー。

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オレンジのソファーの向かいにはカフェ・セントラルパークに見立てたコーヒースタンドもあり、セントラルパークでコーヒーを飲みたいというFriendsファンの夢を少しでも実現可能にしてくれました。

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洋菓子のメニューもFriendsのキャラクターやエピソードにちなんでおり、Friendsファンならくすっと笑いたくなるような名前が付けられています。例えば、"Phoebe's Great Great Grandma's Famous Cookies (フィービーの高祖母の有名なクッキー)" はシーズン7エピソード3・"The One With Phoebe's Cookies”を観れば何のことかわかります。

ここのセントラルパークのカフェを抜けるとお土産店になります。お土産店は、ポップアップのチケットが無くても入ることはでき、私筆者がポップアップに行った際にはお土産店に入るのに列はなかったのですが、試しにポップアップ最終日二日前に覗いてみると....

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お土産店に入るための列が曲がるほど長蛇の列に! 

Friends恐るべしです。Friendsのポップアップの様子がお分かりいただけたところで、どんな会社・ブランドがスポンサーをし、ポップアップ内で工夫が施されていたのかお見せしたいと思います。

3. どんな会社・ブランドがスポンサー協力したのか

① method 

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潔癖症でお掃除が大好きなモニカのコーナーでは、クリーニング用品を取り扱っているmethodがスポンサーでした。

methodによるモニカ式お掃除・整理整頓テクニックをチェックできたり、

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モニカがお掃除をしている姿や彼女の潔癖度合いがうかがえるシーンがまとまった動画を観ることもできました。もちろんmethodのクリーニング用品も置いてありました。

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② State Farm 

State Farmはレンターズインシュアラスを提供している保険会社で、レンターズインシュアランスとは賃貸用住宅保険のこと。建物や内装に保険はかかりませんが、個人所有の物品や賠償責任をカバーしてくれるため加入することを推奨しています。

Friendsのストーリーの大部分はアパートで展開されているので、今回のFriendsのポップアップにぴったりのスポンサーです。また、恐らくシーズン3エピソード7・ "The One With The Race Car Bed"で、レイチェルがレンターズインシュアランスに加入していないと明かすからというのもあるのではないでしょうか。

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冒頭でご紹介したこちらのロスの有名なソファーもストリー中で、真っ二つに壊れてしまうので、下のように「State Farmのレンターズインシュアランスであなたのソファーを守りましょう」と宣伝されていました。

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また、State FarmはNYベースのカラフルなコンテンツを載せることで有名なインフルエンサー@colormecourtneyともコラボをし、Friendsのポップアップの宣伝とともにレンターズインシュアランスに加入することの大切さとState Farmの認知度を高めていました。

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(出典: https://www.instagram.com/p/B2xqICSD9gY/)

さらに、ポップアップでは、こんな嬉しいプレゼントも! State FarmよりFriendsのカフェ・セントラルパーク仕様のタンブラーを無料で配っていました。! 

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"Get Renter's Insurance for as little as the cost of two lattes"
訳: ラテ二杯分の値段でレンターズインシュアランスを手に入れよう

Friendsのストーリーの大半がアパートまたはカフェ・セントラルパークで繰り広げられるので、レンターズインシュアランスの値段をラテの値段と比較していて粋なキャッチコピーですね。

methodにしてもState Farmにしても、Friendsのキャラクターやストーリーを理解してスポンサー宣伝しているので、来場者もなぜこの会社・ブランドがスポンサーをしているのか難なく読み取ることができ、会社・ブランドを覚えてもらうことができます。

4. まとめ

いかがでしたか? まだまだポップアップの中の様子をお見せしたいところですがこの辺で。
世界中そして世代を超えて愛されているFriendsだからこそ、今回のポップアップをオープンする上で来場者の期待を裏切ることのできないかなりのハードルの高さだったかと思います。

チケット販売開始3時間で売り切れてしまう人気ぶりと、ファンたちの期待を裏切らないポップアップの出来だったということもあり、11月21日-1月5日までボストンでもポップアップをオープンすることになりました。しかし、ボストンのポップアップはチケット販売開始から10日経った今現在でもチケットが販売されているところから、ニューヨークの勢いも改めて実感しました。

最終的には、ポップアップ自体の工夫、広告業界でもうあまり効果が期待されていないビルボードを使って宣伝しても集客ができたFriendsそのものの人気ぶり、そしてFriendsのことをしっかり理解しているスポンサー会社・ブランドの掛け算により来場者(特に根っからのファン)の期待を裏切らないどころか期待以上のポップアップとなり、もう今からFriends放送開始30周年はどうなるのか?と楽しみな人も多いのではないでしょうか。5年後のFriendsビジネスチャンスに乗らない手はありませんね。

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