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2022年に読んだ本たち

どうやら年末だということなので、今年読んだ本でもまとめてみようと思います。本当に本を読まなくなりました。今年読んだ本一覧をまとめていたわけではなく抜け漏れとかあると思うので、先に謝っておきます。

EMPORWERED
プロダクトオーナーというよりも、プロダクト開発を成し遂げたい人がどのように組織を作っていくか、そしてプロダクトを作っていくかがまとまっている。組織の話もしているので、組織のサイズを問わず参考にできる、バイブル的1冊。

LEANとDevOpsの科学
出版は2018年なので、すでに定番・老舗という印象も。LEANであることを支える、つまり、機敏性のあるソフトウェア開発組織であるために必要なことをDevOpsのコンテキストに従って分解し、数字によって現状把握をしていこうとする本。すでに多くのエンジニア組織のベースとなっている気配もあるので、教科書として読んでおきたい本かなと思いました。この本を読んでわからないことがあればさらに深く知ってみるというのがいいかも。

エンジニアリングマネージャーのしごと
“アジャイル”であることが当たり前になった2022年のエンジニア組織でエンジニアマネージャーが考えるべき観点がまとまった1冊。まず最初にSelf Productivityについて書いてあるのが個人的には好み。
これからマネージャーを目指す人、始める人はもちろん、会話の相手が何を大事にしているかを知ることは価値があることなので、マネージャーと接するすべての人に読んでほしいなと思います。

Clean Craftsmanship 
アンクルボブのCleanシリーズ最新作。ソフトウェアエンジニアが職人として持つべき心掛けがいかに大事かを、TDDを中心にしながらとんとんと語る一冊。

トヨタの片づけ
LEANやAgileと呼ばれているものの原点(原典)はトヨタで培われた習慣である、というのは有名な話だが、そのトヨタの習慣についてまとめた1冊。Self Productivityにも繋がりやすいアイデアがたくさん詰まっている本で、LEANやAgileで大事にされているものが透けて見える印象もあります。

チームトポロジー
ソフトウェア開発組織がアジャイルであるためにどういう組織設計をすべきかをまとめた本。「逆コンウェイの法則」に注目が集まりがちだが、メインのチームが “Two Pizza Team”であり続けつつ、その活動を助けるチームがどのようにメインのチームとコミュニケーションを取っていくべきかが具体的に書かれている。この辺りは、アジャイルのコミュニティでさまざまな人が提唱したことが綺麗にひとつにまとまったという印象が強く、この本をベースにさらにコミュニティで議論していくことで一段階進んだ議論ができるようになるんじゃないかなと思った。

アジャイルリーダーシップ
リーダーではなくリーダーシップの本。2022年にアジャイルであり続けることを望む人たちが何を大事に行動していくのがいいのかがまとまっている本。Zuzi、アツい気持ちを持った方だなと思いました。
数年前に提唱された「モダン・アジャイル」は、アジャイルをソフトウェア開発から組織全体・社会全体に拡大しようとする取り組みなのだなと改めて感じた。

まとめ

Agileは、多くの失敗を目の当たりにしたエンジニアの探究心と試行錯誤から生まれたと言ってもいいと思います。その活動とともに、インターネットが発達し、情報の移送が早くなり、”7つのムダ”のいうところの「待ちのムダ」が徹底的になくなったのが2022年なんだろうなと思います。これまでの重厚長大体制で十分間に合っていたリードタイムでは間に合わなくなってしまった。それに対応するムーブメントがアジャイルなのだろうと思っているし、そのうち当たり前になってアジャイルなんて用語は消えていくはずです。

今年読んだ本は、そんな「アジャイル」を組織にどのように適応させていくかというコミュニティの試行錯誤のアウトカムをまとめたものが多いなと思います。ここをBASEにして、さらなる高いBASEを目指すのが来年以降かもしれません。

もしかしたら、今あるBASEからすでに山頂が見えている人もいるかもしれませんね。ぜひその山頂にアタックしてみて、その成果をコミュニティに紹介してください。

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