NMNサプリメント(ニコチンアミドモノヌクレオチド)について考えてみる①
「NMNサプリメント」について、今更ですが考えてみました。
NMNとは何かというと「ニコチンアミドモノヌクレオチド」という名称の略称のことを指します。
カラダの代謝経路の中で「NMN」がどこにいるかというと、ビタミンB3の代謝と深く関わっており、
ナイアシン(ビタミンB3)から「NAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)」を合成する際の過程にいます。
『ナイアシン(ビタミンB3:ニコチンアミド)→『NMN』→NAD+』
NMNは、分子栄養学的にも超重要な「NAD+」に変わりやすいという点が面白い物質です。
NAD+はビタミンB3の補酵素の形態です。
NAD+は「ミトコンドリア」にとっても重要な物質で、エネルギー産生においての「水素と電子を運ぶトラック」の役割でありヒトが生命維持活動するための『ATP』を作る上で重要です。
この「NAD+」の量は年齢を重ねるとともに減ってくることもわかっています。
要するにざっくりいうと「NAD+」を増やせるよというのがNMNサプリメントのメリットです。
NAD+はトリプトファン(アミノ酸)からも一部体内で合成もされています(キヌレニン経路)。
その変換率は「トリプトファン60mgからナイアシン1mgくらい」の変換率なので低いです。
やはり、ビタミンB3は外部から摂らないといけません。キヌレニン経路では「ビタミンB6やマグネシウム」などの栄養素が低下するとナイアシンへの変換がうまくいかないという点もあります。
じゃあ「NAD+を摂ればいいんじゃね?」となると思いますが、NAD+をそのまま経口摂取してしまうと「消化の過程で分解」されてしまうそうです。
また、難しくしてしまうのですが「ナイアシン」には種類があります。
ひとつは「ニコチンアミド(主に動物由来)」で、もう一方は「ニコチン酸(主に植物由来)」です。
この2つ、NAD+になるためのルートが少し異なります。
「ニコチンアミド(動物由来)」は
ニコチンアミド →NMN →NAD+ →(戻る:ニコチンアミド)
のサイクルです。ここで面白いのは「ニコチンアミド」で摂るとサーチュイン遺伝子の「活性を阻害」してしまうということです。
※サーチュイン遺伝子については後ほど。
一方「ニコチン酸(植物由来)」は
ニコチン酸 →NaMN(ニコチン酸モノヌクレオチド) → NaAD(ニコチン酸アデニンジヌクレオチド) →NAD+
という別ルートです。このルートよりも「NMN→NAD+」の変換率が高いそうなので「NMN」の方が良いとされています。
なので理論的には「ニコチン酸」でもNAD+の増加(サーチュインの活性)が期待できますが、大量に摂ると「ナイアシンフラッシュ(皮膚紅潮)」がおきるため、それに不快感を示す方も多いです。(個人的にはナイアシンフラッシュ状態は好きです。)
また一部肝臓への負荷も人によってはかかるため注意です。
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