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【登山栄養学】  登山に必要な栄養素と理論 エネルギー編

こんにちは、山岳栄養士の陸です。

登山の時って何を食べたら良いんだろう、どんな栄養素が必要なんだろうと考えたり、悩んだりしていませんか?
そして、カップラーメンを食べる人も多いのではないでしょうか。

今回のnoteを最後まで読むことで、必要な栄養素が分かり、取り入れることで今後の登山パフォーマンスのアップに繋がります。

結論から言うと、エネルギー(糖質と脂質)とビタミンB群は欠かせないです。

1,エネルギー

車を動かすためにはガソリンが必要ですよね。
人間の体もエネルギーが無いと動きません。

そして、即効性のあるエネルギーが糖質、貯蔵型でゆっくり使われるエネルギーが脂質です。

ちなみに、筋肉や内臓の材料となる、たんぱく質もエネルギーになることができます。

運動には2種類あって
糖質をメインで使う『無酸素運動』と脂質も使う『有酸素運動』があります。

無酸素運動のイメージとしては、走っている時や、重いバックパックを背負い急坂や階段を力いっぱい登っている時になります。


2,糖質とビタミンB1

即効性のあるエネルギーが糖質(1gあたり4kcal)です。
ちなみに、炭水化物というのは糖質と食物繊維が合わさったものになります。

登山中に摂れるであろう糖質源は『米、パン、麺(うどん、そば、パスタ)、果物、はちみつ、砂糖、ジュース、お菓子』などがあります。

そして、糖質を上手くエネルギー変換するには特にビタミンB1が必要です。
脚が疲れた時に出てくるあの『乳酸』の処理も行います。

負荷のかかる場面でペースを上げてしまう、もしくはペースを落とさないと無酸素運動になり一気に糖質を消費し、乳酸も多く作られてしまい、ビタミンB1の消費量が多くなります。

さらに、エネルギー(糖質)を摂ることは大切ですが、チョコレートやジュース、飴、タブレットなど糖質だけ摂ってしまうことも、ビタミンB1の消費量が多くなり、エネルギー補給ができてもビタミンB1不足の原因になります。

ポイントとしては、負荷のかかる所ではペースを落とし、補給する時は糖質とビタミンB1や他の栄養素も一緒に摂ることで疲労感の軽減に繋がります。

登山中にどれくらい糖質を摂ればいいかと言うと
1時間あたり体重x7g前後です。

前後とした理由は、強度や時間によって変わってきて、ちょうど間くらいだからです。


2,脂質とビタミンB2

脂質源は『ナッツ類、肉の脂身、魚のアブラ、オリーブオイルなどの植物油』などがあります。

それぞれ1gあたりのカロリーは
脂質:9kcal(体脂肪は約7kcal)
炭水化物(糖質):4kcal
たんぱく質:4kcal

脂質は糖質の2倍以上のカロリーがあり、持ち物をなるべく軽量化しつつ、エネルギーを確保したい人にオススメしたいところですが、糖質よりもエネルギーとして使うまでに時間がかかります。
メインは糖質で補給しましょう。

ビタミンB2は脂質のエネルギー変換に重要です。

僕の体にもあなたの体にも必ずある貯蔵型エネルギー『体脂肪』
これを上手く使うためにも必要です。

実は、脂質のエネルギー変換にはビタミンB1を使わないので『ビタミンB1節約作用』というメリットがあります。

補給食は脂質も上手く取り入れることで、バランスが整いスタミナが持続します。


3,糖質と脂質の関係

脂肪を使うにはオキサロ酢酸が必要で、これは糖質の代謝で産生される物質。

登山で主にエネルギーになる栄養素は糖質と脂質です。
俗に言う『黄色の栄養素』です。
筋肉や内臓の材料となる、たんぱく質もエネルギーになることがあります。
それは、脂質や糖質不足の時に特に起こります。

補給をこまめにしないと、歩くために必要な筋肉が少しずつ削られてしまいます。


まとめ

・糖質だけ摂ってもビタミンB1が無いとエネルギー変換できない
・脂質を上手く取り入れることで、ビタミンB1の節約になり、スタミナの持続にも繋がる


それでは、ヘルシーな登山ライフを ^^

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