見出し画像

The Beatles 全曲解説 Vol.63 〜Kansas City / Hey, Hey, Hey, Hey

ワイルドでスパイシーなA面の締めくくり “Kansas City / Hey, Hey, Hey, Hey”

『Beatles For Sale』7曲目。
ポールがリードボーカルを務めるカバー曲です。

ビートルズ全カタログで唯一の、メドレー形式で収録されたカバー曲です。
なぜこのような形式になったのか。

この曲はもともと、リトル・ウィリー・リトルフィールドというアーティストの “K.C. Loving” という曲を、ウィルバート・ハリスンが “Kansas City” として発表したものでした。

そして、それを今度はリトル・リチャードが1959年に、自作の “Hey, Hey, Hey, Hey” と繋げて発表します。

ビートルズがカバー元にしたのは、このリトル・リチャードバージョンだったのでした。

このカバーもハンブルグ時代からのレパートリーで、リトル・リチャードを師匠と仰ぐポールの、パワー溢れるボーカルが堪能できます。

“Kansas City” パートでは、 “She’s A Woman” で披露したような、野太く力のこもった「黒ポール」スタイルのボーカルが展開されます。
コーラスも入らない、まさにポールの独壇場。

続いて “Hey, Hey, Hey, Hey” パート。
こちらはまるで、本人のモノマネかと見紛うほどリトル・リチャードに寄せられたボーカルスタイルとなっています。
特にエンディングの「♪Bye bye, Baby, Bye bye」のシャウトは、ご本人もびっくりの迫力ですね。

イントロからフェイドアウトまで、余すところなくロックンロールする演奏も大迫力です。
レコーディングでは2回だけ演奏され、最初の方のテイクが出来が良いとのことで、レコードに採用されたとのこと。
この一発勝負の強さ。カッコいい。

#音楽 #音楽コラム #洋楽 #洋楽コラム #名曲 #名曲コラム #エッセイ #ビートルズ #全曲解説 #スキしてみて #おうち時間を工夫で楽しく

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?