ある心象風景②
私は、コバルトブルーの美しい海の上を低空飛行している。何度か旋回したであろうか。美しい。
ふと背後から、悲痛な叫び声が上がる。振り向くとそこには大きなウミガメと、そのウミガメが連れているもっと大きなアカエイが泳いでいた。アカエイは傷を負っていた。叫び声はアカエイのものだったのだ。
アカエイは話すことができない。だがウミガメは人語を解する。
そこで私はウミガメと、しばらく言葉を交わしたのだった。
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