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subarasikiai
その⑤『アスピック 魔蛇王の呪い』
「アスピック 魔蛇王の呪い」はボーステック社(以下、ボ社)から発売された、ファミコンディスクシステム用ソフトである。RPGで、ラスボスは魔蛇王アスピック。ネタバレだけはしたくないので詳しくは書かないが、エンディングが当時としては衝撃的であった。
あまりに衝撃的だったこともあり、世間知らずかつ当時中学に上がりたてだった私はなんとメーカーであるボ社(今は無いらしい)に電話してしまった。正気の沙汰ではないが、実話である。
「はい、ボーステック株式会社です」
「こんにちは。あのー、『アスピック』を最後までプレイしたんですけど……」
「どうかされましたか」
「エンディングはひとつだけですか?」
「ああ、ええ。そうなんですよ。ははは、お疲れ様でした!」
ボ社のお兄さんの対応は、丁寧かつ爽やかであった。あの独特なエンディングとは、どこか対照的だった。しかし私のような不届きな小僧、全国に何人かいたのではないか。そいつらが電話してくるのを防ぐためにも、この会社は対策を立てたほうが良かったかもしれない。例えば魔蛇王アスピックの、あの最後の恐ろしいセリフを音声で流すのはどうだろう(セリフが終わってからは普通に通話できるようにしておき、その後なら普通に通話できることを社内には周知させておく)。
「私はアスピック…………」
(注:このあと結構長いが、ネタバレ防止のため割愛します)
いや、この世には根強い「アスピックマニア」が多数(?)存在する。マニアにとって、これは超名セリフ。繰り返し聴いたりして、逆効果だろうなあ。
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