分娩期実習行動計画の例〜分娩第1期〜

行動目標
産婦の苦痛緩和のための援助を行うことができる。
産婦の身体状態・心理状況を観察して声掛けし、分娩進行を促すような援助を行うことができる。

*分娩第1期の定義

・分娩開始から子宮口全開大まで

・子宮口が全開大し、内子宮口付近の卵膜が脱落膜より剥がれて少量の出血(産徴)

・卵膜の破裂による羊水の流出(破水)

*観察項目・援助


分娩の進行状態を観察する
・陣痛周期と陣痛の強さ(10分間隔→5~6分間隔)
・ビッショップ・スコアで胎児先進部の下降度から子宮頸管の成熟度を観察する(13点中9点以上で子宮頸管が成熟→分娩間近・進行がスムーズと予測)

・胎児の下降度・児頭の回旋

・子宮口が急速に開大する際に吐き気、嘔吐を訴える

・産痛緩和
タッチングマッサージ
温・冷罨法
アロマセラピー

・体位変換
体を自由に動かすと規則的で有効な陣痛が自然に促され、分娩の進行が円滑になる。

排泄
膀胱充満は産道を狭め分娩を遷延させる原因になる場合があるため、膀胱充満の有無に配慮し、排尿を2~3時間毎に促す。

・清潔
破水していない場合は産痛緩和や気分転換、分娩の進行目的でシャワーや入浴を行う。


*配慮点


・体位変換の際は、仰臥位は避ける。仰臥位低血圧症候群を起こす可能性があるため、腹臥位などの別の体位のほうが有効だと説明する。

・吐き気や嘔吐に注意し水分摂取を促す。

・マッサージなどの援助を行う際はプライバシーに十分配慮する。

・産婦さんに触れる際は声掛けを先に行ってからする。

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