ケア労働者の地位向上と社会的な認識不足:ICU看護師の経験から見た課題と必要な変革
現代の金融資本主義社会では、多くの生活が見えない形で支えられています。その一つが、看護師や介護士、保育士、主婦などのケア労働者の働きです。彼らは日常生活において重要な役割を果たしていながらも、その価値が正当に評価されず、社会の構造に埋もれている現状があります。
ICU看護師としての現場経験
私はコロナ禍の最中、ICU看護師として現場で働いていました。感染者が急増し、医療現場が限界を迎える中、医療従事者としての労働が「当然視」されることに悩むこともありました。私たちが命を救うために全力を尽くしても、労働の価値が社会的に表立って評価されにくいという現実がありました。
一方で、私がICUで看護師として働いていることを周囲に伝えると、「とても大変だ」と共感され、感謝されることが多くありました。これは、コロナ禍でメディアを通じて医療現場の状況が透明化された結果だと考えています。しかし、パンデミックを経て社会が回復すると、再び医療従事者やケア労働者の役割が「インフラの一部」として当たり前のものに戻りつつあるように感じます。
医療危機とパンデミックの脅威
コロナ禍を経験し、私は医療体制の脆弱性を強く感じました。感染者が増加し、看護師が限界を超えて働く中で、医療崩壊が現実となりつつある状況を目の当たりにしました。私が働いていた病院では、離職者の増加により、病棟が複数閉鎖され、入院患者を制限せざるを得ませんでした。この状況は限界を超えた負担の中でさらに離職が進むという、負のサイクルを生み出しました。
私たちが経験したように、パンデミックは予測不可能であり、いつ再び同じような危機が訪れるか分かりません。歴史的に見ても、感染症によるパンデミックは繰り返し発生しており、コロナが落ち着いた今も、次なるパンデミックに備える必要があるのです。今の安定を理由に、改革を後回しにすることは非常に危険です。
今すぐ変革が必要な理由
私たちが改革を急ぐべき理由は、パンデミックの再来に備えるためだけではありません。人々の無意識下にある考え方を変える必要があるからです。医療従事者や一般の人々が、医療体制やケア労働の価値を正しく理解し、適切に評価される社会を作るには時間がかかります。意識の変革は一朝一夕で成し遂げられるものではなく、持続的な努力と啓蒙が必要です。だからこそ、今すぐにでも取り組みを始める必要があるのです。
ケア労働者の「当たり前」とされる働き
ケア労働者が日々提供しているケアは、社会の基盤として機能していますが、その価値が十分に認識されていないことが問題です。特に金融資本主義社会では、経済的利益を生む労働が重視される一方で、ケア労働は「無償労働」として軽視されがちです。家庭内での育児や介護、医療現場のケアなどはその典型例で、これらがなければ社会は成り立ちません。
ケア労働者自身の意識改革が必要
ケア労働者はしばしば、ケア行為そのものや、ケア対象者からの感謝を生きがいとして働きます。それ自体は素晴らしいものの、その結果として過酷な労働環境や低賃金の問題が見過ごされてしまいがちです。これを打破するためには、ケア労働者自身が自分たちの労働価値を自覚し、適切に評価されるべきだという認識を持つことが重要です。
コロナ禍での経験からも、ケア労働者がその現実に気づき、声を上げなければ変革は起こりにくいと感じました。ケア労働者自身の意識改革が、労働環境改善の第一歩であることは間違いありません。
ケア労働の無償性と見えにくい犠牲
ケア労働は、しばしば無償労働として社会的に軽視されています。ケア労働者が家庭や医療現場で果たす役割は、経済的には見えにくい貢献であり、その結果として労働条件が不当なものになりがちです。この無償性がケア労働者にとっての「犠牲」となり、報酬が低い状況が続いています。
離職は報酬だけの問題ではない
看護師の報酬は、ケア労働者の中では比較的高い部類に入るかもしれません。しかし、離職率が高い理由は報酬だけの問題ではありません。私が勤務していた地域最大の病院でも、コロナ禍で看護師の離職者が増え、病棟の閉鎖や入院患者の制限を余儀なくされる状況に追い込まれました。限界を超えて働き続ける中で、さらに限界を更新するような負担が現場にのしかかり、離職者が増えれば増えるほど残ったスタッフの負担も増し、結果的にさらに離職者が増えるという負のスパイラルが発生していました。
このような状況では、高い報酬があっても耐えられないという看護師が多いのは自然です。報酬は労働に対する重要な要素ではありますが、それだけでは解決できない心理的・身体的な限界に直面する看護師が多いのが実情です。過酷な労働環境や精神的ストレス、常に命を預かるというプレッシャーが、離職の大きな要因となっています。
社会全体での意識改革が求められる
ケア労働者自身の意識改革だけでなく、社会全体がケア労働の重要性を認識し、正当に評価することが不可欠です。ケア労働がなければ、医療や介護、家庭生活が成り立たないという現実に目を向け、適切な報酬や労働条件の改善が必要です。メディアやSNSを通じた啓蒙活動が、社会の意識改革を促進するための鍵となります。
まとめ
ケア労働者の現状を変えるためには、彼ら自身がその労働の価値を自覚し、声を上げることが不可欠です。私自身のICU看護師としての経験から、過酷な現場の現実を社会に伝え、労働環境改善のためのアクションを起こす必要があると強く感じています。
このプロジェクトは、看護師やケア労働者の現場に変革をもたらし、彼らの地位向上を目指す重要な一歩となります。あなたのスキルと情熱を、社会に貢献するこの大きな取り組みにぜひとも活かしてほしいと願っています。共に変革を起こし、ケアの現場をより良いものにしていきましょう。
現在一人で開発を進めている状態です。
一人での開発に限界を感じSNSを通してみなさんの協力を得たいと考えています。少しでもこの問題に対して興味を向けてくれる方がいましたら、コメントやX(旧Twitter)からのDMでもいいのでいつでも連絡をお待ちしています。
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このプロジェクトの具体的なスケジュールなど、全て考えてあります。
どのようなリスクがあり、それに対してどう考えているかなど、私の詳細なプロフィールなど気になる点は多々あると思いますが、全て少しずつ記事にして伝えていきたいと考えています。
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