王道ではなく赤裸々なラブストーリー『来世ちゃん2』
夏ドラマのダークホース。余韻がのこる。
2021年夏ドラマ。『ハコヅメ』や『プロミスシンデレラ』もよかったけど、それらに劣らず楽しんでいたのが『来世ではちゃんとします2』だった。
30分の深夜ドラマ。2話構成。ギャグおおめ。ちょいちょいサービスカットあり。など気軽に見れる要素が多めなのですが、しっかりと人間が描けていたように思います。
キャラが誇張気味な他のドラマよりも、このドラマの人物たちは、なんていうかダメな人たちだけど友達になれそうな気がする。
主人公がヤリマンの青春群像劇
主人公がヤりマン設定という、深夜でないとちょっと放送できないような設定である。主人公の大森さんはアラサーでセフレが五人いる。
熟年の人が見たら、いまの若い人って案外こうなの? と誤解を招いてしまいそうな、現代若者性事情のケーススタディ的な内容で、初期のころは下世話なドラマだなと思っていた。下ネタのギャグもちょっと寒く思っていたし、
が、制作側もこれじゃあかん、と思ったのか、登場人物の情緒を前面に押し出すようになってから、等身大の青春ドラマとして俄然、いい感じになってきました。
ヤリマン以外も個性的
主人公が働くスタジオデルタの面々も個性豊かだ。
ソープ嬢にいれあげる男。
BL好きのアセクシャル女子。
ヤリチンくん。
処女しか愛せない男。
みんな普通の恋愛ができていなくて、まぁ、こじらせているのだけれど。本質的には嫌な人間がいないので、応援してやりたくなる。
恋だけではなくて
単純に性欲を満たすだけだったり、将来への不安や打算があったり、お金が欲しくて夢を追いかけていたり、いろんな事情があったりする。
いま思えば、登場人物紹介にすぎなかったシーズン1と比べて、シーズン2では主人公たちがこのままではダメだと思いはじめ、けっこう物語が動き出す。
とはいえ、最終回はみんなでバーベキューをやり、夜の花火で青春っぽく終わる。このままフェードアウト気味な最終回で、彼らの今後は想像にお任せするのもいいかもだけど、やっぱり続編期待しています!