応援する側、される側
歌人の天野慶さんが、X(旧Twitter)にこんなことを書いておられました。
私には「自分の代表作に飽きる」という概念がなく、とても新鮮で驚きました。
もちろん、自分がクリエイターではなく、代表作というものがないからです。
パレットにあるだけ絵の具を出してみてなにも描かないような休日
ほしいのは勇気たとえば金色のおりがみ折ってしまえる勇気
日溜りに置けばたちまち音たてて花咲くような手紙がほしい
約束はやぶっていいよ ゆびきりがただしたかっただけなんだから
いずれも天野慶さん作で、心があたたかくなる、あるいは染み入る歌です。
きっとどれもが代表作でしょうし、多くの方から「好きなんです」と言われておられるでしょう。
創作する側の感覚とファンの感覚というのは異なるのだと、今回知ることができました。
この投稿を見て思い出したのは、羽生善治九段の「調子がいいとき、悪いとき」のお話です。
ファンから「頑張ってください」と言われたとき、
素直に「ありがとうございます」と言えるときは調子がいい。
「もう頑張ってるよ」と思うときは調子が良くない。
という趣旨でした。
ファンとしては応援する気持ちで声掛けするのでしょうが、受け止め方はさまざまであるということ。
この記事を見てから、私自身も、なるべく「頑張ってください」とは言わないようにしています。
とはいえ、なかなか使い勝手が良い言葉だけに、言い換えができず困ることも。
「応援しています」、「楽しみにしています」なら大丈夫でしょうか?
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