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Fishmans “Uchu Nippon Tokyo” 250218
Fishmans/フィッシュマンズ観ました@ガーデンシアター。
言葉にならない世界へ連れて行ってくれて、とても良かったです。
今までの楽曲も積極的にリアレンジしていて、まさに今のフィッシュマンズを魅せてくれました。
今までの曲、懐かしいねー。で終わっても良かったのですが、そこはチャレンジして、3時間の長丁場でもきちんと演奏しきる、そのミュージシャンとしての姿勢に尊敬の念を覚えます。
冒頭から、有名どころの曲を演奏してくれて、テンションを上げてくれて、中盤から深いところに潜っていくというMCから、宇宙・自然、ささやかな感情の裏に潜む狂気性なんかも見せてくれて、カオス・破壊から、新たな創造に転換していくのは、素晴らしかったです。
気持ちがいい瞬間だったり、日常に潜む、あ、この瞬間あったな、という感じを音楽に乗せて運んでくれる感覚を覚えるのが良かったです。
また、自分なりの解釈で恐縮ですが、たくさん練習したとMCで話していましたが、相当考えたり、試したりしていく、試行錯誤の後が見て取れました。バンドとして何百回も演奏しているわけではないので、バンドとしての強度といったら、他のバンドに劣る面も出てくるかもしれませんが、それを補い余る個々人のミュージシャンシップ。楽曲、フィッシュマンズ、音楽それぞれの深い理解と愛情があって、ゲストボーカルを呼びながら、楽曲に違った表情を加えていくその瞬間に立ち会えたことに嬉しく感じます。
海外のお客さんも結構いらしてたみたいで、世界中で人気があるんだな、と感じました。
音楽への深い愛情と、それに裏打ちされた、個々人の技術力、ライブを重ねてきた経験値があるからこそ、ガーデンシアターの様な大箱でもきちんと届け切ることができたような感覚を覚えました。
個人的には原田郁子さんをボーカルに立てた時点で、なんて豪華な…と思いました。
茂木さんの長いドラムソロのような展開も、素晴らしかったです。
長尺でよく聞かせられるな、と感動していました。
また、フィッシュマンズの様なループを基調とする、音楽は、下手をすると、単調になって、すぐ飽きが来てしまいますが、繰り返す気持ちよさと、それを展開していく気持ちよさのバランス、がすさまじい勢いで、考えつくされているなと感じました。それは、もしかしたら考えてなくて、ミュージシャンの嗅覚として、自然にやっているだけかもしれませんが、日本にオリジナリティを持ったバンドがあることに誇りを感じました。
君島大空さんの歌声とギターがすごく心地よくて。
原曲に忠実にカバー、リスペクトを持ちながらも多少自分の味付けを入れてくるあたり、新しい風を感じました。
ギターのバッキングもPOP,ロック、ラテン、サンバ的な要素もありつつ、哀愁感もありつつ良かったです。
ひとつ、言えることは、ライブは生きているその瞬間に立ち会う。
音楽を軸にコミュニケーションして、演奏者、お客さんが互いに高揚して、新しい境地に行く体験が、理想的なライブ体験だなと感じました。
すごくよかったです。
面白かったのは、自分にとって20代の想いでを回収するためにいったつもりが、令和の今、正に生きているということを実感させてくれました。
よく練られた、そして幸せな時間を提供していただきました。
素敵な演奏、心地よい空間、言葉で言い表せつくせない体験をさせてくれて、ありがとうフィッシュマンズ!
ここまで、お読みいただきありがとうございました。
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