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メルヘンは優しくて怖い

 私は現在、平日に詩か短歌を1記事、土日に物語を1記事は投稿することを目標にnote活動しています。

 そして、今週の平日の創作がまだにも関わらず、物語詩のテーマが既に決まっております(笑)。モチーフは有名な童話……どれのかは、お楽しみってことで。ヒントを出すなら……ギリギリ季節ネタ、ですかね~。


 さて、言いたいのは、記事投稿の宣伝ではなく。

 それを書きながら、あれこれ結末を悩みながら、ふと思ってしまったこと。童話って、名作であればあるほど、この世の闇とかシビアな現実に真正面から受け止めているよなってこと。


 すべての名作がとは言いませんが。
 たとえば『わらしべ長者』とか『おおきなかぶ』とか、『はらぺこあおむし』『ぐりとぐら』みたいなのは、もう光しか見えないなって私には思われますが。

 ただ、申し訳ありません、私の思い込みかもしれませんが「童話と言えば何?」と問われてパッて思いつくのって、大抵はそんな光属性の物語じゃないと思うんですね。
(生粋のファンなら選ぶと存じますが)


 闇とか言っても、シニカルなものばかりではないです。
 ええと……、たとえば。
『赤ずきん』や『森のくまさん』なら「森を無闇に歩き回るな」という警告メッセージがあると思いませんか?
 あ、『雪女』は「自然の恐ろしさを心得よ」ですね。

『ヘンゼルとグレーテル』なら「知らない人の家に気安く行ってはいけません」です(これは、子を捨てるネグレクトという虐待要素もありますね)。

 虐待の繫がりなら『シンデレラ(継母いじめ)』『ラプンツェル(毒親?)』あたりはあるんじゃないでしょうか。

『みにくいアヒルの子』は前半で、他者からのけ者にされる孤独な弱者の心境を描いていますね。ぶっちゃけいじめですね。

『赤い靴』の女の子は、母親の葬式で赤い靴を履いてしまうほど靴に魅了されるので、欲深さがある。ただ、彼女が貧しく幼なかったことを考えると、結末にはどうしようもない世間の冷たさや、不条理も感じられます。


 幼い頃に何ともなしに楽しく読んでいた童話は、深堀をすれば怖いことがホイホイ出てくるんです。

 まるでダメ出しをするような列挙ですみません。
 念のため言っておくと、私は童話たちを愛しております。例に挙げたものらは、すべて好きで選んだもの。

 これらの童話が、名作たる所以はやはり、子どもが怖がらないでいられるように、温かく、優しく語られる点にあるのではないでしょうか。
 動物に置き換えたり、少し救済措置を用意したり。
 まるで母が柔らかく語るように。
 父がおどけながら語るように。


 今の時代にもある現実が描かれているから、不朽の童話は今でも読まれるのかもしれない。それは逆に、私たちは童話の時代から解決できないことがあるって事でもありますが……どうかご先祖様、優しく見守ってください。

 そんなことを考えた、今日の私でした。

トップ画像は、みやもとまなぶさんからお借りしました。出かけた場所で見つけたチョークアートだそうです。子どもが描いたのかな? すごく素直なタッチで、健やかに育ってそうだな~と妄想(笑)。


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