身を削るほど楽しいマコモダケ(1)そいつは背の高い病気持ち
ぬくみねっと トモです!
9月も後半となり、マコモダケの収穫の時期となりました。
これから頻繁に山のマコモ田に行き収穫物をストックしていきます。
ということで、マコモダケについて過去のあれやこれやを思い出しつつまとめてみようと思います。
マコモとは?
マコモは水辺に生える大型のイネ科植物で
人が植えたらこんな感じ 大きくなると2mを超えます。
池の浅い部分に生えると収穫時期にはこんな感じになります。あまり状態の良くない年でした。水深数十センチ程度の浅い場所に繁茂します。
手前は果敢に水辺にトライしたイノシシに荒らされたかで倒れています。
地下茎を伸ばして周囲に新しい株を生やして増えていきます。
冬は地上部は枯れていますが地中で株や地下茎は生きていて、暖かくなるといかにもイネ科らしい株が伸びてきます。一度ある程度の長さになると次はそこからさらに分けつをして複数本の株が一か所から伸びるることになります。
本来はイネ科らしい花をつける茎を伸ばして、インディアンライスとかワイルドライスとかいう実をつけるそうで、これは古代の日本でも穀物として食べられていたようです。
じゃ、マコモダケって何?
私たちが育てているのはマコモには違いないのですが、収穫物としては「マコモダケ」という形になります。
マコモに限らず多くのイネ科に対して、黒穂菌という菌が感染することにより変色や変形をもたらす病気が発生します。
トウモロコシに対してはトウモロコシ黒穂病という病気がもたらされます。
トウモロコシの実が灰色に変色し巨大化する様はとても異様なのですが、その実はメキシコで「ウイトラコチェ」と呼ばれ貴重な食材として珍重されているとのことです。閲覧注意な気もしますが是非検索などしてご覧ください!
稲にも黒穂病が発生するそうです。特に自分たちの田んぼで発生したという記憶はないのですが単純に気付いていないだけかしれません。
マコモが黒穂菌に感染している場合、9月後半までは外観的には特に異状は見られないのですが、9月後半になり気温が落ちてくると株の中心部から伸びて恐らく花を咲かすはずの部位が株の根本で肥大していきます。
株元で明らかに膨らみ、色の薄い場所が露出していきます。
これをそのまま放置していると、覆っていた葉が左右に分かれてしまい、中央に白くて太い部分と、上側に薄緑でくいっと曲がった部分とを持つ「マコモダケ」が露わになります。
白い部分が露出したら株元から刈り取ります。
大きい株の場合、白い部分が少し垣間見えた状態で早々に刈ることがあります。
白く太い部分が可食部です。
露出したまま放置していると光を受けて緑化していまいます。
形もなんかおどろおどろしい感じですよね。
このようにとても不思議な形の植物の「病気感染部位」ですが、近年これを栽培する農家さんも増えてきて10月頭頃には産直の店などで購入できる場合も増えてきています。
このマコモダケ、結構美味しいです。
毎年、多少のめんどくささやしんどさを辛抱して育てているくらいには好きな作物です。
ということで次回はマコモダケについて、食べた感想や、その調理法について書いてみようと思います。
ご覧いただきありがとうございました!
(続く)