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1年間振り返って気付けたこと(後編)

※前回からの続き

■自分を人間という「動物」だと認識できたことで得られたメリット
 ①ポジティブになれる
 ②行動を制御しやすくなる
 ③目標を達成しやすくなる
 ④自分の力を確認できる


②行動を制御しやすくなる

「もう一人の欲望丸出しの自分がいる」とわかれば、その獣がどういう特徴を持っているのか。記録をつけます。
私が知りえる限り、この考え方について詳細が書かれているのは鈴木裕さんが書かれた「ヤバイ集中力」という本です。

欲望をつかさどる本能は、言ってしまえば「一直線バカ」ですが、目的を目の前にしたときの集中力は理性を吹き飛ばすほど強力です。
欲望に負けてしまう人が多いのはこのためです。
「火事場の馬鹿力」も分かりやすい例ですが、この本を読めば詳細に、どれだけ自分の欲望がままならない物なのか充分に理解できます。

理解できれば、どういう行動を避けるべきなのかが分かります。行動を変えれば結果が変わってきます。



③目標を達成しやすくなる


不要な行動を抑制できるようになったら、本能(獣)の欲をうまく利用して小さな目標を立てます。

本能(獣の部分)は褒美として「1年後に餌100個用意するから1年頑張れ」と言われるより「頑張ったら一週間後に50個だけあげるよ」と言われた方が嬉しいですし、その為のモチベーションもまったく違います。

本能(獣)は「馬鹿」という謂れを常に念頭に置きましょう。獣の本能は「結果を比較する」ということを知りませんので、その時々の欲望を満たせればよいのです。

それはダイエットをしてるのについつい食べ過ぎてしまったり、突発的な性欲を抑えられず、あとには何も残らないと分かっていつつも、夜のお店に足を運んでしまう行動そのものです。

「3か月後、〇キロ痩せる!」などの目標は、普段から欲望(獣)を野放しにしている人には酷となります。普段から獣(自分の欲望)を甘やかしてしまっていたのが原因です。

””とにかく早く結果がほしい→無理な目標を立てる→挫折する→自信を無くす→挙句の果てにはリバウンドを起こす””

こうなるに決まっています。いつも食べたいだけ食べさせていた獣にいきなり火の輪をくぐれ!と命令するようなものです。

獣の気持ちになればわかります。「急にやらされて俺は頑張った。なのに褒美(お菓子やカロリーの高い食べ物)をもらえないなんて我慢できない!」欲望が暴走するのは避けられません。

なんでもそうですが、慣れさせるためには準備段階が必要です。獣の例で言えば火の輪くぐりの前に、火がついていない輪をくぐらせたり、火になれさせたりする必要があります。


ダイエットに当てはめた場合は、

火がついていない輪=習慣化されるまで10分だけでもジョギング
火に慣れさせる=お菓子の代わりに一部だけでも果物に切り替えてみる

などになります。

あと、ダイエットに関して言えば、殆どの人が勘違いしているのが「目標体重になれたらゴール」と考えているところです。

何かの資格取得や、役作りのためのダイエットなどならこの考え方でも良いのですが、ほとんど人にとってのダイエットの目的は痩せて美しくなった自分を維持することだと思います。

要するに目標体重をキープできる食生活を継続して続けられる方法が必要なのであって、真の目標は「目標体重を維持できる食事制限を意識せずとも楽にこなせる自分になる」ではないでしょうか。

TV番組でよくおデブ様方を集めてダイエット企画番組が組まれますが、まさに本人達にとっては地獄だと思います。
あの空間では『頑張れた』かもしれませんが、いつもの自宅に戻れば自分の自由です。

手を伸ばせばお菓子があり、食べたいものを用意できて、いくらでも自分を甘やかすことができる環境に舞い戻る。

自分の中の獣の操り方を身につけなければいつまで経っても自分は変えれません。ほんの一例ですが「環境づくり」は重要です。番組を通してダイエット企画で痩せた人の一年後の経過観察を是非やってほしいものです。

余程の自制心と、普段身を置いている環境の大幅な改善をしないと継続は難しいでしょう。

自分を変えたいと思ったからこそ参加されてるのだとは思いますが、苦痛を最小限にし、根っこから自分を変える為には習慣を少しずつ変えていく必要があります。



④自分の力を確認できる


私はそもそも何かを目標にした時に3日坊主になることはザラでした。自衛官の時は仕事柄、身体を鍛える必要があったので、なんとなくランニングは習慣化されていました。

自衛官をやめたあとも、しばらくは走っていたのですが、いつのまにか週に1回になり、月に1回になって、しまいには走ることをやめて、もれなく中年太りの仲間入りをしました。

現在は、自分の脳の中にいる獣(欲望)との付き合い方を知って、一日一食(肉、魚、乳製品を食べない)の効果もあってか、noteの更新も240日連続でできていますし、朝のジョギングも雨の日以外は毎日、休日も含めて取り組めています。おかげで体重は14㎏も減りました。

敬遠していた読書に関しても、「とりあえず毎日20分眺めていればOK」を目標に当初は嫌々ながらとりくんでいましたが、今では職場の先輩に勧められた小説も、読む時間に関係なく、楽しく読めるようになりました。

活字を読むのに慣れたことで、その分仕事のデータを処理したり、報告書をまとめる力も以前より高まったのを感じています。

こういったことは以前の僕から「できる」とは想像だにできなかったことです。1日一食しかしないのに、朝ジョギングすることに対しても「倒れてしまわないか?」と不安もあったのですが、特に体重も変わらず、筋肉痛もない毎日です。(※1日一食の効果については別の記事にて詳細載せてます。)

食事制限のみの時期から、脳を鍛える為に毎日ジョギングを始めるようになって、体重が2キロ増えたので、走る為の筋肉がついたのだと思っています。
幸いな事に、今では早朝ジョギングがストレス解消になっています。川沿いの土手の上を走るのですが、地球が描く、空をキャンパスとした雲と太陽と青空のコントラストには同じ作品は無く、よく感動させられます。

他にも、驚いたのは心肺機能の向上です。これはひょんなことから判明しました。実は先日会社の先輩と仕事終わりにサウナに行くことになったのですが、先輩含め周りの人は6分ほどで耐えきれなくなるところを私の場合は13分間いました。しかも耐えきれなくなった理由は耳が熱過ぎて痛くなったためです。
その時先輩に「冬山にクライミングに行くのが趣味の知人と同じだよ。きっと毎日走ってるから心臓が強くなったんじゃないの?」と言われました。

実際、毎日のジョギングを楽しく感じれてるところからも、強くなったんではないかと思っています。

つらつらとあげさせていただきましたが、すべて目標を先に立てず、とにかく「毎日5分やってみよう」「今日はお菓子ではなくてフルーツに変えよう」などの低いハードルからスタートさせたものです。

私は習慣を見つめて、生き物としての自分の癖を知り、だましだまし普段の習慣から軌道をそらしていったことで、これだけの「力」が自分にあったことに気づけました。

読書の習慣の中で「マインドセット」の本を読みましたが、そこには「結果ではなく自分が努力できたかどうかを採点しよう」とありました。
結果に注目してしまうと、達成したあと気が抜けてしまうのが人間です。
目標はつねに「過去の自分の比較してどれだけ努力できたか」を念頭に、これからも「できるようになったら楽しそうなこと」を毎日の生活に取り入れて精進していくつもりです。

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