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未来を考えない者に未来はない。
今週のことば 1/12
未来を考えない者に未来はない。
ヘンリー・フォード 1863〜1947
アメリカの実業家、技術者。
未来をどうつくるか設計図を引いて、思い描いた未来を実現させよう。
自動車メーカー「フォード」の創始者のありがたいお言葉。「あの日描いた未来の中に〜🎵」と口ずさんでみたものの、歌詞を確認したら「君が描いた未来の中に、僕は今映っているの?」でした。嵐の名曲を勝手に脳内変換してしまいました。失礼しました。
この言葉、私には「ありがたすぎるお言葉」という感じもあります。「目標を設定して努力しよう」というのは学校でも職場でも耳にするものなのですが、私のような短絡的かつストレス耐性が低い人間にとっては、「目標なんて立てられないですよ。生きているだけで必死です(涙目)」ということが少なくありません。夢を持つこと、目標を持てることは「その人の中から、芽生えてくるもの」だと思っていて、「夢を持ちなさい」、「目標を立てなさい」と言われるとしんどくなってしまうのです。
目標を設定することの大切さ、大谷翔平選手のように夢を実現していく姿は、本当に素晴らしい。ただ、目標設定と到達度の評価だけが先走り、本質を見失うと「目標を立てるためだけの目標」「評価のためだけの評価」になってしまうようにも思います。
PDCAサイクルも言葉は定着しましたが、本当にそれを継続できているのか?看板倒れになってない??なんて嫌味を言いたくなる自分がいます。
そして、目標を設定することの功罪として思うのが「良くも悪くも当初の自分が想定したところに着地しようとすること」なのではないかと思うのです。「何かしらのブレイクスルーを起こす」というのは評価出来ないし具体性がないので目標としては不適切ですが、期限や目標を決めずに「ひとまずは全力で模索してみる」とか「普通にやっていることを深めていく・磨いていく」があっても良いと思います。
私自身の中では、紆余曲折がありながらも今の職場で働くのが20年目になるので、毎回の実習指導をマンネリ化させずに真摯に取り組むことを大切にしたいと思っています。
自動車の生みの親がカール・ベンツで、自動車の育ての親がヘンリー・フォードとのこと。大量生産を可能にしたことで、人々の生活も戦争のカタチも大きく変わったのだと思います。0から1を作る人の凄さは言うまでもありませんが、そこに必要な基礎技術の積み重ねをしている人、歯車として社会を動かしている全ての人の日々の生活も賞賛されて良いと思います。
「何もしていない」としても、「そこにいる」ことだけでも価値がある。精神看護の実習ではそんなbeingを大切にしたいと思っています。