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今日は420本、拾い上げました。護美集めを始めてからまだ5日程度ですが、1000本はゆうに超えています。毎朝、1時間と決めて、歩けるところまでいく途中で、何本拾えるか。
スポットが私を呼んだのか。私がスポットを呼んだのか。
全くわかりませんが、今日は嗅覚鋭く溜まりを見つけてしまいました。
空き箱もたくさん横たわっておりました。
拾い上げ本数が上がると、わたしの歩数が上がりません(笑)
まあ、良いでしょう。
同じ種類の煙草が何本も。
ある程度の時間をここで費やした気配です。
おうちに帰るよりも、ここで時間を過ごす方を選んだのね。
何本か拾ってから、このポイ捨ての山を作った人のことを思いました。
別れ話か。仕事のややこしい話か。
理由はないけれど、ためいきがとまらない。
いやいや。ためいきなぞではない。たばこの煙を吐いているだけだ。
もう一本いっとくか。いや帰ろうかな。いやいや、あと一本だけ・・。
ふと目を横にやると、違う種類のたばこがまた10本ほど。
この人もここで別れ話か仕事のややこしい話か。
あ、ここの山の人と、あっちの山の人とで、会話をしていたのかもしれない。
「あー。なんかしんどいなー」
「しんどいっすよねー」
「全面解除って、総理言ってましたね」
「ああ・・・そーっすねー。明日から電車混むんすかね」
「いやー、すぐってわけじゃあないんじゃないですか」
「ちょっと憂鬱ですね」
「嬉しいはずの解除なんですけどね」
「飲みに行くのも、めんどくさい感じで」
「ああ・・・ありますね、それも」
「うちでリモートで飲むと、帰らなくていいという気安さがね」
「いいっすねー」
「かといって、家にずっといるのもどうかと」
「で、おれたちここにいる、と」
「ハハ」
「アハハ」
なーんて会話でもしていたのでしょうか。
すっきりして、帰宅されましたか?
こんなのも拾います。
コンビニのレジ横にある、あのおいしい者たち。
ちょっと食べようと思って買うと、一つ一つに袋がついてきますね。
ナイス!食べやすい!すぐたべられる!
あああああああ!おいしい!
いいですね。
このように。
物を買うということは、それを包んでいるものも買うということ。
スーパーに行くと、商品は全て包装されています。
本当にほしいものだけを見つめると、スーパーの商品の半分が
物から離れた瞬間に「ごみ」となってしまう「包んでいるもの」です。
わたしが認めざるを得ない「必要悪」です。
なので、包装類はわたしの手元まで、わたしが必要としているものを守ってくれた「もの」として敬意を払います。
「護美」と言わせていただきます。
おおげさですが・・・。
たばこも。
一本のあの長さで「たばこ」。
吸っている時も「たばこ」。
指に挟んでいる部分も「たばこ」。
吸い終わって、指から離れた時に「たばこ」は「ごみ」に代わります。
さっきまで、りっぱな「たばこ」であなたを癒していたのに。
せめて、しかるべきところへ埋葬してくださいね。
たばこ、好きなんでしょう?
ものは、おなじものでも、見た目が変化しなくても、
役割が変化していくのですね。
読むまでは「新聞」。読み終えたものは「新聞紙」。
なんて絶妙な変化。
向田邦子さん。「新聞」。
出来る限り、「ごみ」という名称のものがなくなりますように。
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