【ピーク・エンドの法則】とは!

経験した一連の良し悪しを、ピーク(感情的が最も動いた瞬間)とエンド(物事の最終局面)の2つの印象で評価する傾向のことこの法則はプロスペクト理論を確立し、2002年にノーベル経済学賞を受賞した心理学者・経済学者のダニエル・カーネマン氏によって提唱されました。これをうまく用いれば、相手に好感を与えポジティブな印象を残し、商品の価値やリピート率をあげる事ができます。このページではピークエンドの

・おさえるポイント
・事例
・マーケティングでの活用方法

について触れていきます。

ピーク・エンドの法則とは

おさえるポイントは3つ!
①「感情のピークと終わり」が良ければ、途中マイナスな事があっても満足度が高い
②ポジティブとネガティブに関係なく作用する
③ピークとエンド以外の持続時間は記憶に残りにくい身近な例として…

★長時間待つ行列が退屈で苦痛でも、たった数分のアトラクションに満足感を覚えた!また乗りたい!
アトラクションがピークとエンドを担っており、飲食店での大行列でも同じ効果が発揮されています。

★学生時代を振り返ってみると…良かった!あの頃に戻りたい!と思える。
ピーク(楽しかった、嬉しかった、悲しかった…)という体験とエンド(最後の期間)が思い出されるのではないでしょうか。

★途中グッと胸をつかまれる熱い展開に、感動のラストを体験した!良作映画だと思った!
漫画や小説、ドラマなどの作品にも同じことが言え、ピークに「泣いた!笑った!」エンドに「スッキリした!満足した!」とポジティブに思えるほど、途中まで単調で退屈でも良い作品として評価されることが多いです。

★恋人とのデートで、距離が縮まるイベントが起き、最後は姿が見えなくなるまで笑顔で見送ってくれて満足感があった。
感情が大きく動く様なイベントをピーク、最後まで急いで立ち去らず丁寧な姿勢を見せる締め括りを迎えることで恋人との一日を印象的かつ素敵な時間として思い出にする事が出来ます。

テーマパークでみられるピーク・エンドの法則

このようにビジネスや恋愛や日常の様々なシーンなどで、好意的な印象を与える取り入れ方が出来ます。

マーケティングの活用法として…

★ゲーム、アニメ、映画、書籍などストーリー性のあるもの
感情が大きく動く演出を作り、最後に達成感や満足感(ボスの撃退や報酬、爽快感など)を獲得できるストーリー構成を盛り込む。

※緩急をつけてより強い印象を残す工夫としても使えます

★広告CMや動画
インパクトあるフレーズで気を引き、クスッと笑える要素や印象深い企業ロゴでオチをつける。
あえて失敗を見せて気を引き、「あなたならどうしますか?」から1歩を誘発する。

※意表をついて受け入れる体勢へ促すピークテクニックという心理的効果を用いる

★「1番良い体験」と「最後の体験」に注力した展開
1番良い体験:製品やサービスのコアバリューを誰にも負けないレベルまで磨いて提供
最後の体験:気持ちよい締め括りを演出する工夫
└飲食店の例。どこにも負けない地獄の激辛カレーを堪能!最後におしぼりを配るなどの配慮や丁寧な見送りをする。
└配送業者の例。指定時間に到着。使い終わった段ボール箱の解体が楽!などなど…接客の場やプレゼンなどのビジネスシーンで活用することが出来ます。

上手く活用すれば好印象を相手に与えますが、逆にネガティブな内容でも発揮してしまう法則なので、上手い取り入れ方や、ピークとエンドだけに注力しすぎず、他の時間にもマイナスな印象を与えないなどある程度の努力が必要です。

ピークと終わり良ければすべて良し!

活用できる機会は意外と身近にあり幅広いピーク・エンドの法則。頭に入れておくと、上手に魅せる方法の一つとして活躍しますね!


ザラ
行動経済学勉強会
「ひじで小突く会」


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