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学び、問い続けること。

#未来のためにできること

自分で作れないということは、本当には理解していないということだ
by Richard Feynman

これはアメリカの天才物理学者リチャード・ファインマンの言葉である。
彼はとても優れた人間でありながら、上記のような言葉を残すほどサイエンスに対しては誠実な人間でもあったそうだ。ちなみに、この言葉は元研究者であったぼくの座右の銘でもある。

ぼくは大学4年時に研究室へと配属されてから、6年の月日を研究に費やしてきました。いま振り返るとよき思い出ですが、研究の日々は想像していたよりもかなり過酷なものでした。なぜなら、研究には明確な答えがなく、ほとんどの検証実験はうまくいかないからです。まさに、真っ暗なトンネルの中をろうそくで照らしながら進むという感覚です。 

曲がりなりにも研究者として過ごした6年間でぼくは大切なことを3つ学びました。1つ目は学ぶこと。2つ目は疑うこと。3つ目は信じること。1つ目の学ぶこととは先人たちが発見してきた知見を自分の知識として取り入れよ、ということです。これを怠ると、テーマの立案はおろか結果の考察すらできません。2つ目の疑うこととは自分たちが発見した知見を含むすべてのことを批判的に見よ、ということです。実験結果が本当に正しいか?なにかを見逃してはいないか?と常に疑うことで見えてくる真実もあるのです。3つ目の信じることは文字面だけでは2つ目の疑うことと矛盾するようですが、そうではありません。自分の立てた仮説を最後まで信じよ、ということです。

この3つの学びを以て未来のためにできることを考えると、自分にできることはやはり学び、問い続けることだと思いました。どのような技術が求められているのか、それを実現するためにはどのようなアプローチが最適か、そしてそれは本当に開発してもいいものなのか。問い続ければきりがありませんが、よい未来をただしく理解していなければ、本当の意味でその未来を作ることはできないと思っています。そのため、ぼくはこれからもよい未来とはなにか、を問い続け、学び、理解した末に見えた未来を信じることに努めるつもりです。かつての天才物理学者がそうであったように。



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