【初開催】展示会in TOKYO CAMPの作り方と”絵”の存在意義
おはようございます。谷大輔です。
新潟で、カレー屋さんで働いてたり、シェアハウスの管理人してたり、絵を描いたりしています。
先日引っ越しまして、西区住みから中央区住みになり、古町周辺への移動が非常に楽になったことをご報告します。
今後もおそらく、古町から車で半径10分圏内がメインの行動範囲になりそうなので、かなり効率よく動けるんじゃないかなーと思ってます。
さて、少し遅くなってしまいましたが、先日の記事でも書いた通り、3月の1〜3日に日本橋兜町にある「TOKYO CAMP」というスペースにて、初めての展示会をさせていただきました。
今日は、その展示会についてもそうですが、タイトルにもあるように、「展示会の作り方」「自分の絵の存在意義」をメインに書いていきます。
前回、なんで絵を描いてるの?的な話をしたので、今回は、じゃああなたは”絵”をどうしていきたいの??みたいな話ができたらいいかなと思ってます。
それでは前置きが長くなりましたが、早速!
TOKYO CAMPでの展示会について
概要とやることになった経緯
まずは、ざっくりとした概要とやらせてもらうことになった経緯をお話しします。
最初にお話をもらったのは1月11日、ポッキーの日ですね。
「小さな絵の展示会みたいなのしてほしい!」と言っていただけたので、「やります!」と返信して決まった感じです。
そこから日程調整して3月の頭にやることが決まり、利用料や条件などを話し合って、ドンっ。
すごくいいテンポでやらせていただいたし、よくしてもらったので、大きくなったら絶対に貢献します!!!
そして、概要は以下の通り
今回はオープンなスペースだったので特に入場料はなく、ギャラリーのような展示の仕方でした。
ただ、当然立地は最高でして、最終日は東京マラソンの規制区域内に入り込んで、お祭りのような歓声を聞きながら過ごしてました。
どのくらい人が来たの?
来場者数についてですが、オープンスペースなので当然、敷地内を素通りする人もいれば、チラッと見て帰る人もいて、どこからが来場者??という感じではありました。
が、絵を見るために中まで入ってきてくれている人を対象に、手元計測したところ、三日間で約60人の方が来てくれました。
まずは本当にありがとうございます。
一応、当初の目標は150人だったので遠く及ばずではありますが、その分コミュニケーションは多く取れた気がするのでよかったなと思います。
展示会の作り方と”絵”の存在意義
では、ここからは「どうやって展示会を作ったのか」を紐解いていきながら、「絵の存在意義」についてお話ししていきます。
空間の感情の引き出す
まずは、展示会の作り方ですが、一言で言えばこのタイトルの通りです。
”感情を引き出す”
もう少し言うと、その場所のコンセプトや運営者の想いを顕在化するという感じです。
今回の展示会は裏テーマとして、この具体例を作りたいというものもありました。
TOKYO CAMPでの展示会は先ほども書いた通り、「やって!」「やります!」の会話だけで進んでいるので、特に「こういう絵を、、、」とか「こんな感じで、、、」的な要望もなければ、「自分の世界観はこれ!!」というものも存在していませんでした。
つまり、やりますと言った時は、ただ絵の展示をして終わる可能性もあったわけです。
それはそれでもよかったかもしれないですが、それだと全然面白くないなと思ったので、とりあえず、自分の絵の存在意義を今回の展示会で考えようと決めました。
じゃあなぜ、絵の存在意義を作ることにこだわったのか。
それは、自分のアーティスト活動の最大の目的が趣味の範疇であるからです。
この前回の記事を読んでいただければわかりますが、自分がアーティスト活動をする目的は、自己表現における劣等感の回復、つまり、自分の好きを”相手関係なく”外に発信できるかどうかです。
なので、今後、「自分がいいと思ってるんだからいいでしょ!」というようなことは普通に発生する可能性があり、さらに、「それがアーティスト!」と言っても一応成立してしまうわけです。
そうすると、さっき言った通り、すでに描いてある何の脈略もない雑多なテーマの絵を、「ただ展示するだけで終わってしまう」ことが可能になってしまい、自分にとってわかりやすい頑張りどころがなくなって、全然面白くないなと思ったので、絵の存在意義を作ることにこだわってみました。
具体例)TOKYO CAMP
それでは、早速、展示会の作り方の具体例としてTOKYO CAMPで行ったことを見ていきましょう。
まず、今回の展示会の作り方の流れとしては、以下の感じです。
話をもらう
↓
展示の条件などを話し合う
↓
空間のコンセプトや想いを洗い出す
↓
作品制作
こう見ると、あれだけやらないと言っているクライアントワークみたいですね。笑
ただ、その辺は大丈夫です。
作品制作に関しては一切、外部の介入はないので、作品の良し悪しは自分判断になってます。
話を戻すと、こんな流れで制作してました。
話をもらって色々やったあとはコンセプトなどの洗い出し。
TOKYO CAMPのコンセプトは”ココロの『 余 白 』の時間を過ごす”
ヒト・モノ・コトが溢れた現実から逃がしてくれるような空間を作るというコンセプトでやられている場所で、
人や物、様々な情報が飛び交う東京の無機質なオフィス街に、ふと現れる自然味のあるそこは、まさに一息つくのにぴったりな空間となっています。
ただ、自分が描こうと思ったのはそのコンセプトではなく、『余白に隠れた二面性』。
『 余 白 』を作りたいと言っている側に『余白』はないよね、的なことでした。
ここで考えたのは、自分がその場所で絵を飾る意義はなんだろうということ。
わざわざ東京の一等地で、適当に絵を飾るだけは勿体無い。
そこで思い出したのは、「自分が絵を描くときは、自分の言いたいことを言っている」ということでした。
歌だったら言える的なことで、自分の場合は絵を通してだったら言える。
それを使えば、自分が好きで描いてる絵を展示しても、空間(TOKYO CANP)側にもメリットが生まれるんじゃないかと思って、そんな描き方にしました。
で、なんとなく全体的に描きたいのが決まったあとやったのは、空間作りです。
今回の場合は、先ほどの描きたいテーマを、空間全体を使って説明しようと思ったので、まず、空間を四分割します。
①余白の発見
②余白の享受
③提供者の目線
④深淵の理解
という空間を作り、その空間の一般的な動線に沿って、自然に人が内容を受け入れられるように構成しました。
今回だとノートの矢印の通り、左回りですね。
①余白の発見
まず、一番人の流れがあり、空間の正面を飾れる位置に、この空間自体を見つけるフェーズを用意しました。
「何があるんだろう?」「ここはなんなんだろう?」というような感情にフォーカスした空間です。
初めて見たものに対する不安感や不信感、一歩進んでみた先にある期待感、さらに入り込んだ先にある好きかどうかの感情。
さらに3段回空間を分けて、自分にとって未知なものに遭遇した時の感情の変化を表現してます。
②余白の享受
見つけたあとは、素直にその空間を楽しむフェーズ。
理由なんてあとでよくて、まずはそこが好きかどうかを肌で感じてみる。
音楽もあり、比較的ポップな絵を中心に素直な「楽しさ」を表現したところです。
③提供者の目線
この辺りから、裏面の表現に入って、裏面-1は相手の目線に立ってみるところから。
③にはキッチンカーが常設されていて、運営者は当然、内側を向く構図になっています。
そこで、運営者側の景色と同じ景色が見えるように内側に作品を設置し、さらに運営者の想いを投影しました。
運営してるルルドさんに、「運営してて楽しいことはなんですか?」とお聞きしたところ、「人と人の繋がりが”垣間見える”瞬間がいい」とおっしゃっていたので、ここでは”垣間見える”を表現しました。
隙間を作り、その間から見える先の空間までが作品です。
④深淵の理解
そして最終フェーズ、受け手の理解を促す空間です。
先ほどから言っている、二面性を自分は最初、ネガティブなものとして捉えていました。
運営の大変さや苦労を表現するというような。
ただ、色々話を聞いてると、決してネガティブなものではなく、むしろ全て成長の糧になっているからいいものという話をもらって、なるほどとなり、そちらを表現しようとなった場所です。
苦労してるよねとか、大変だよねのような表面的な理解ではなく、そんなことはわかった上で、自分はどんな立ち振る舞いをしたらいいんだろうなどを考えられえるような、一種の相思相愛のような感情をテーマに描きました。
という、4部構成で一つの「生活と仕事と 余 白 」という作品が完成していました。
そしてできた作品たち(一部)がこちら。
と、いう感じで今回の展示会は作りました。
自分のいいと思うものを自分勝手に表現しながら、使わせてもらう空間の価値を顕在化させる。
まだまだ絵の練習は必要だし、知識も経験も足りませんが、今回のTOKYO CAMPの展示会で、自分の絵が、自分の趣味の範囲外でも存在していいかな?という説明ができたのではないかなと思っています。
最後に
長くなりましたが、まずはTOKYO CAMPでやることを提案してくれたルルドさん、ありがとうございました。
展示会に来ていただいた皆様もありがとうございました。
何者でもない自分の展示会に来ていただいたのが本当に嬉しいです。
他にも、いい出会いがたくさんあり、いい三日間だったなと思います。
そして!
今度、4月5〜7日に、新潟市北区松浜にある「かみの井」さんにて個展をさせていただきます。
テーマは「地域に溶け込む異文化」
TOKYO CAMPとはまた違った構成、チャレンジとなっていますので、お時間ある方は是非お越しください!
ではまた!!
読んでいただきありがとうございます! サポート分は全額「出店・イベント関係」に当てさせていただきます! これからも応援していただけるよう、活動量を上げて、内容の濃い記事を書けるように頑張ります!!