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【本のこと】なにかを求めているとき、「“よむ”お酒」が心を軽くするかも

時間の使い方にも個性

なんとなく本を検索とか、目当てもなく本を探すことなんてあるの?って友達に聞かれたから、「あるよ」って答えた。

もうすぐ福岡行くし、飛行機乗るときは、早めに空港行くから、待ち時間長くて、なにか本でも読むかっ思ったけど、そう思うことないの?って友達に聞き返した。

友達はスマホでYouTube見るか、ゲームするから本は読まない。読もうとしてもすぐ眠くなるからって言われて。なるほどね。本じゃなくてもいいね。

タイトルで選ぶ派?口コミで選ぶ派??

「“よむ”お酒」は、お酒好きのパリッコさんとスズキナオさんが、「酒の穴」というユニット名で綴る、お酒愛あふれるエッセイ集。「お酒って無駄なものだけど、だからこそ最高!」というスタンスで、飲む楽しさを余すところなく語っている。表紙の帯に『これは世界一役に立たないお酒の本です。』って大きな文字で書かれてるところにひかれた。

「今日はちょっといいことがあったから飲もう」
「特に何もないけど、なんとなく飲もう」
「この前飲みすぎたから、今日は控えめ」
「いや、やっぱり飲もう」
「そんなに言うならいっしょに行こうかな」

なにをどう表現しても、お酒飲みたい人が、飲みに行く口実を模索しているだけ。

楽しい場所どこよ

飲む理由はなんでもOK!むしろ、理由がなくても、飲めたら良し!だよね。お酒好きの人なら「わかる〜!」と頷いてしまう。「飲むこと」そのものだけじゃなく、お酒があることで生まれる空気感や、そこに流れる時間の心地よさも描かれてる。

仕事帰りにふらっと寄った店で、たまたま隣り合わせた人と交わす何気ない会話。そういう「飲んでるからこそ味わえる瞬間」に思わずしみじみ。誰しも一度は経験しそうな話題が絶妙なユーモアと共に語られていて、読んでいるだけでクスッと笑ってしまうかも。

さらに、お酒を「ただ酔うためのもの」としてではなく、「人生を豊かにするちょっとしたスパイス」として楽しんでいるのも印象的。飲みすぎてしまうこともあるけれど、それも含めて「まあ、そんな日もあるよね」とゆるく受け入れるスタンスが心地よい。

お酒の失敗談って誰しもある

お酒にまつわるエピソードの中には、ちょっとした失敗談やユニークな体験談も登場してくる。

たとえば、「終電を逃したとき、どうやって乗り切るか?」とか、冒頭に書かれている「ポイントカードのポイントを使ってお酒が飲めたら、なんか得した気分になるよね?」なんて、どうしてもお酒が飲みたい、そのための手段を真剣に考えている様子が、こちらからすると、「そうまでして飲みたいの!?」って思える面白さがある。

気軽に読めるエッセイ

お酒を「ただ酔うためのもの」だけではなく、「人生を豊かにするちょっとしたスパイス」として楽しんでいるのも印象的だった。飲みすぎてしまうこともあるけど、それも含めて「まあ、そんな日もあるよね」とゆるく受け入れるスタンスが心地よく、お酒に対する愛情も伝わってくる。

文章はとても軽快で、まるで友達と飲みながら会話しているような感覚でスラスラ読める。「お酒は自由で楽しいもの!」というメッセージが、肩の力を抜いた言葉で伝わってくる。この本が誰かの役に立つのか立たないのか、それは読み手側次第のエッセイなので「気軽に読める一冊」だった。と伝えたい。

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