High Jumpの読書記録~愛の色いろ~(ネタバレあり)
High Jumpの読書記録のコーナー!!
今回読了したのはこちら!!
奥田亜希子先生の「愛の色いろ」です!
もはやここから選書しているといっても過言ではないyoutubeチャンネル「ほんタメ」でMCのあかりんが紹介していました!
僕は"ポリアモリスト"(複数愛者)という言葉をそもそも知らなかったので、あかりんの紹介を見て、まずは知ることから始めようと思い読んでみることにしました。本当に全く知らない世界の話であるので、少し楽しみでもありました。
このお話は、"ポリアモリスト"の4人がシェアハウスでともに暮らしていく中で、世間の考えとのずれからくる苦悩や、"ポリアモリスト"ならではの幸せを描いた作品です。
僕は今まで"ポリアモリスト"という言葉を全く知らなかったし、"ポリアモリスト"の方とも出逢ったことがない、完全に無縁の生活を送ってきたので、読了後も、いわゆる複数愛の考え方が理解できたわけでもありませんでした。ただ、作品の中で少し腑に落ちた部分(後述)や、"ポリアモリスト"という世間的にマイノリティな人々の考えを知ることができたのはとても大きいと感じました。理解ができなくても、まずは知ることが第一歩ですよね。
先ほど作品の中で、"ポリアモリスト"の方々の考えが自分の中で少し腑に落ちた部分があったのでそこ少し紹介します。
嫉妬とはどうゆうものか、私はいまだに掴めていない。桃の美味しさを知り、桃を好きになることは、それまで好物だったイチゴに対して冷めることと同じではない。百パーセントの愛とは、その気になればいくつでも抱えられるもので、独り占めしたいという感情は愛ではない。(本文より引用)
複数の人を愛するという感覚が自分には全く理解できなかったが、この好きな食べ物を例に出した部分で、やっと少し分かった気がした。確かに新しい好きな食べ物に出逢ったからといって、これまで好きだった食べ物が好きではなくなるわけではなくて、今までと同じように好きなままでいられる。"ポリアモリスト"の方々はそのような考えを人にもを持っているらしい。
また、マイノリティの人にマジョリティの人が、さも、マジョリティの考えが正解でであるかのように、振りかざしている部分が作中に何度かあり、"ポリアモリスト”の目線で読んでいた自分は、あぁ、これはひどい。と感じるところがあったが、ふと、ドキっとした自分に気がついた。これは"ポリアモリスト"の日常や考え方を知っているからこの感覚になるのであって、知らなかったら自分は、このマジョリティの人と似たような行動をとる可能性があるな、と。だからこそ理解はできなくても知ることが大切なのかな、と思う。
今後、人に、この本を紹介して、"ポリアモリスト"を説明した際に、「え、ってことは浮気し放題ってこと?めちゃいいじゃん!」などという人がいたら、その人はもう「マジョリティ振りかざし予備軍」なんだと思う。読む前に、少しでもそう思った自分に、そんな浅はかな考えは捨てなさい。といってやりたい。
LGBTQではなくLGBTQPとなる日は近いんだろうか、でも個人的には複数愛の考え方は、同性愛の考え方よりも、世間に理解されるのに時間がかかりそうな気がする。
「マジョリティ振りかざし予備軍」にはなりたくないなぁ。
なんか自分の視野が広がり、この本のおかげで少し器が大きくなったような気がした(気がするだけね(笑))本でした。
未読の方は是非!
ではまた次回、バイバーイ