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メロディのないライナーノーツ

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記事一覧

僕の夢は美容師になること
格好良くて 立派な 美容師になること

毎日 僕は 早起きして
夜は遅くまで 残ったりして

誰もいない部屋にただいまを言ったりして
夜は何も食べずにすぐ寝て
休みの日は 遊び過ぎたりもして
余計に 疲れが溜まったりもして

当たり前のように生きて
当たり前のように結婚して
当たり前のように子供を育て
たまには旅行にでも行って
そんな当たり前のような事は
当た

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大人と子ども

大人になったら車の免許と奥さんと子供なんて手に入ってると思ってた

一軒家と 大きな車と ピアノのある部屋と 朝には美味しいパンを

何も手に入れない僕はまだ子供かい?

◯いつまで人は子供で
いつから人は大人に
いつからあなたは大人に
いつまで僕は子供みたいなんだろう

中学生の頃俺をいじめてた奴らがなんだか楽しそうにしてる
案外可愛い 彼女と デカイ車と
馬鹿みたいな音楽と

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リアライゼーション・ジェネレーション

出来の悪い子でどうもすみませんでした
あなたの様には上手くできませんでした
ダンカイ世代だかダンコン世代だとかそんなん知らねえけど
あんたは 若者の時なんて言われてたんだっけ?

もうやめて パンクしそう
もうやめて あとは自分でググるから
もうやめて もうやめて

近頃の若者は なんて そんな事言われたくないよ ねえ 新人類の皆様

ゆとりと呼ばれ さとりと呼ばれ ニトリとイケアで家

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ゴーイングステディのDVDがあるよ

君の仕事が休みだったらうちにおいで

狭くて何も無い部屋だけど
ゴーイングステディのDVDがあるよ

うちには何にもないんだよ
テレビもきっといいのやってないよ
TSUTAYAも新作高いよ
だからゴーイングステディのDVDを見よう

僕ら悪い大人だね
僕ら汚い大人になっちゃったね
君はここに居ちゃ駄目なのに
許す僕も駄目なのに。

僕の何もない部屋
生温い空気と僕らだけ
テレビもきっ

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優しさなんてあるから

神様仏様大仏様
良い人に 格好いい人に 出来る人になれますようにとお願いしたら
そんなもん自分でなんとかしろと言われた 気がした
じゃあさっきの200円 お守り600円 返してよ

5分後には大吉を引いて喜んでた僕がいた
あ、その100円くらいはいいや

慣れない手つきのデリバリーの女の子
駄目だよ もっとプロっぽくしなくちゃ
あんた駄目だよ この仕事向いてないよ
駄目だよ 僕はお金を払

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マザーコンプレックス

ねえママ
今、僕は あなたの生まれ育った家に来ています
あなたの昔の写真とか 勝手に眺めています
結婚式はたいそう派手で、あなたはそれは綺麗だったとおじいちゃんとおばあちゃんは誇らしげに話していました。
きっとあなたは、恥ずかしがるのでしょうね。

僕が生まれた時の写真には
泣きじゃくる僕と微笑む姉とそれを見守るあなたがいて
こうしていつもいつも、見守ってくれてたんだなと
僕は思ったのです

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私の恋は今日 産業廃棄物になるの

大切に大切に伸ばしていた 私の恋は今日 産業廃棄物になるの

短いようで長かった私の想いは一袋数百円の袋に詰められて 産業廃棄物になるの

ばっさり切ってやる
あんな奴との日々
そう無駄に長かった 私 頭が重いの

少し未練の残る私の思いは数百円の袋に詰められ どっかの残飯と一緒に燃やされるの

あなた色に染まって 傷ついて 広がって 絡まって またほどけて また ごまかして

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無題

あゝ僕は 失った物ばかり
追いかけては今を 大切に出来ず
あゝ僕は 過ぎ去った過去ばかり
思い出しては 悲しんでいる

あゝ僕は 失った君ばかり
思い目の前の大切な人は 見えず
あゝ僕は 戻らない物ばかりを思い
今を 受け入れられずに いる

去りゆく僕の背中を
あなたは一度も振り向かずに
僕と違う道へ
消えたのでした

人類にとっては小さな一歩かもしれない
だが僕にとっては月よりも大

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ファスファス

酵素は身体にとってもいいから
これ飲んだら目覚めも全然違うんだって
たいしてウマくもない惹句 飲み込んでは
重い身体を叩き起こす日々

休まる時間なんてあっという間で
明日なんて嘘みたいに簡単に来てしまうんだ
今日も頑張れよと
昨日の僕は食パンを与えた

世界には明日さえも来るか分からない人達がいて
僕ら明日が来る幸せすら忘れてしまって
なんてそんな壮大な事 伝えたい訳じゃないんだけど
神様、

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こんにちは。

僕は、関東地方で美容師見習いをしている。

学生の時には、少しだけバンドをしていた。

音楽性が合わなくて結果解散はしてしまったけど、自分の言いたいこと、思ってることを自分のことば、自分のメロディーでディストーションと共に伝えられるのが気持ち良くて仕方がなかった。

そして今、社会人となり、それなりに頑張っているよ。
理不尽な事は多いけど、なんとか上手くやっているつもり。

こうして普段生活してい

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春風

遠く香るのは 生ぬるい春の風
君の住んでいたあの部屋は この春
引き払ってしまったらしい

知らず知らずに 傷付けていたのは僕だったね
そんな事 気づきもせずに僕は
君とのさよならを ただただ嘆いていた

出会いがあれば 別れもあるだなんていう この季節が嫌いだった
いつも思い出すのは哀しい別ればかりだから

遠く香るのは 生ぬるい春の風
君との生ぬるい日々は
この風に飛ばされてしまい

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こんにちは。