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理想としてのシゲカヨ 安野モヨコ『後ハッピーマニア(1)』 (漫画 2020)

シゲカヨは「理想像」だ。

45才、主婦、家事は苦手。子供はいない。ある日突然、夫から離婚を切り出される。

そんなの、願ったりじゃない?

専業主婦として不自由はないものの、家事は好きではない。
夫婦関係は最悪とは言わないが、恋愛感情は冷めていた。
離婚問題を複雑にする子どもはいない。

どこか満たされなかった結婚生活を、夫のほうから終わらせてくれるというのだ。
しかも、夫は浮気はしていない。他の人を好きになっただけ。
この年齢で、経済力もないのに放り出されては困るという側面はある。でも、彼女は美人で友達もいる(いつでも頼れる人が1人いるなら十分)。自分の覚悟次第で、やり直せる。

すでにハッピーでしょ、と思う。

この後のストーリーをおもしろくする挿話を勝手に考えてみた。

(1)実はシゲカヨに子供がいた。アメリカのドラマのような展開だけど。
子供の年齢は10代前半の女の子で、ちょっとひねくれた性格。シゲカヨの友人・フクちゃんの息子と親しくなって、2人は家出する。翻弄されるシゲカヨ。

(2)シゲカヨがお金を使いまくる。
買い物依存になったシゲカヨ。壮絶な負債を抱えることに。なお、浪費にはまったきっかけは、離婚のストレスのようなネガティヴなものではない。ふとした思いつきが始まり。フクちゃんの夫の浮気相手が関与してもいいかも。

(3)夫の恋人のストーカーと親しくなる。
1巻に登場したストーカー青年とシゲカヨの間に、関わりが生まれる。恋愛関係を予感させつつ、最終的に、最高の友人となる。

子供、お金、男性。
メインテーマは押さえてると思う。

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