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広報職を退任し、公共政策という新たな仕事にチャレンジします。

TENTIALのヨシモトシンノスケ(@nsk_yoshimoto)です。ふと思い立ち、突然noteをはじめました。notionで作っているブログより、より仕事の話をちゃんと書ける場として、noteを活用していきたいと思っています。

さて、2月1日付で、公共政策部門に異動することになりました。
異動してしばらく経ってしまったのですが、改めて異動の背景と現時点のキャリアの大半を占めている広報職でお世話になった皆様への感謝などお伝えさせてください。

TENTIALのコミュニケーションにあったハードル

2022年にTENTIALに入社し、広報として2年間仕事をしてきました。入社した頃は30名規模で商品数も今の半分もなく、リカバリーウェア「BAKUNE」シリーズをはじめとした商品のPRやスタートアップとしての企業活動のPRを中心に活動してきました。商品がヒットしていく過程や、企業として資金調達をして大きくなっていく過程で、会社としても重要なポジションと位置付けられた広報活動に携われ、非常にいい経験をさせていただきました。

リカバリーウェアやサンダルなど私たちの事業では基本的に「健康課題」にアプローチをしています。そのため、常に薬機法や景品表示法をはじめ細かいルールと対峙しています。

もちろん広報も同様で、掲載いただいたメディアの皆様には細かい部分も含めて法的に「言える、言えない」の話をさせていただいておりました。都度対応くださって本当に感謝しています。

私自身、業務を通じてコミュニケーション自体の難しさや、もどかしさを感じることも多かったです。例えば、自分達の仮説を立証していく実証実験のことをちゃんと伝えられなかったこともありましたし、身体に対する影響を説明するにも法に従い“くどい説明”になってしまったこともありました。

これらのプロセスはとても重要であることはもちろん理解しています。しかし、「本質的な機能性や研究を通じて健康課題を日常生活から解決していく製品」をつくっていくこと自体がイノベーションなのに、既存のルールにはめていることで可能性を狭めていっているように感じていました。

そうした経緯から徐々に、「健康課題に対して科学的にアプローチしていく製品をイノベーションにつなげていくためには社会の仕組みも変わっていく必要があるのではないか」と思うようになりました。

1つのきっかけとなったのはリカバリーウェアの一般医療機器のルール改正でした。一昨年末にリカバリーウェアのための一般医療機器「家庭用遠赤外線血行促進用衣」という区分ができました。様々な社会背景が絡んでできた区分と聞いていますが、自分たちの製品が関わるところで全く新しいルールができたことになります。

今作っているものはイノベーションなんだという確信と、自分たちの見ている世界やお客様の感じている想いを伝えられない場合、予期しない方向にルールが作られてしまうという危機感を覚えました。

広報の先のキャリアをどうするのか

TENTIAL社も含めて、広報としてのキャリアは7年ほどになります。以前勤めていた会社でIPOを目指すために抜擢されて始まったという思わぬキャリアでしたが、あげたらキリがない程の様々な経験や様々なステークホルダーの人たちとお仕事をさせていただきました。公私でお付き合いさせていただく方もいらっしゃり、広報は自分の人生の大きな柱になりました。

運営にも関わっている広報のコミュニティ#PRFunhoのオフ会での様子
(最近顔を出せずにごめんなさい)

一方で、広報で培ったスキルをより会社の発展に生かす別の方法もあるのではないかということもずっと考えていました。そこでTENTIALの広報活動ではプロモーションイベントをやってみたり、物販にチャレンジしたりと広報を狭義にせず幅広く活動していました。

そうしたチャレンジのうちの1つが公共政策でした。
公共政策自体は前職の上司が教えてくださった「女神の見えざる手」という映画を何度も見て映画に出てくるようなロビイストはいずれ日本でも重要な仕事になると感じていましたし、大学時代に政治学を専攻していたこともあって、ずっと興味を持っていました。ただ、TENTIALに入った頃は正直自分の視座が高くなく、公共政策には縁がないと思っていました。

しかし、先述した通りでTENTIALの広義的な領域にあたる「ヘルスケア×リテール」という分野には製品の標榜から販売方法など様々なところに規制があるため、TENTIALのミッションを実現する上では、公共政策の観点が不可欠だと考えるようになりました。

事実、TENTIALの事業活動と関わるルールは多様で細かく存在しています。公共政策の仕事は1つ1つの案件ごとに個別最適なアプローチが求められるので、広報のタスクの1つとして取り組むにはヘビーであり、これら全てと対峙していくため組織を分けようという話になっていきました。

正直広報としてもこれからより重要で、やれることもたくさんあるフェーズに入るため、今離れるべきなのかはかなり悩みました。それでも、公共政策が見据える課題をクリアした時に多くの人の健康増進をサポートできるかもしれないと思ったし、そういう社会を作っていきたいという気持ちが上回っていました。未知なところも多々ありましたが、今しかないと公共政策の部門を作るというチャレンジをさせていただきました。

TENTIALの公共政策の走り出しと広報組織の今

期初から公共政策部門を立ち上げて少しばかり日が経ちました。

未経験の立ち上げ期で、広報側の引き継ぎもしきれてない中だったので、しばらくは引き継ぎとインプットメインかなと思っていましたが、数奇な縁なのか時を同じく関連政策が前に進み出していることもあり、クイックに組織を立ち上げ、政策対応に追われています。想像以上にTENTIALの見据えるヘルスケアやコンディショニングという領域が社会課題と隣接していることをひしひしと感じています。

幸い半年前から公共政策を学ぶスクールで勉強をしていたため、そのナレッジをベースに少しずつ実地をやりながらというかたちで、「アウトプットしながらインプット」という状況が早くも訪れています。この感じはスタートアップっぽくて好きですが短期的な仕事ではないので、長い目で様々な課題を解決しながら健康に前向きな社会を作れたらと感じています。広報的に動く部分も実は結構あって、広報のスキルが活きる場面も多いです。おいおい何かしらでお伝えできたらいいなと思います。

とはいえ、業務の進め方や公共政策の動き方にはあくせくして過ごしています。毎日懸命に仕事ができることがとてもありがたいです。ただもっとレベルを上げていきたいですし、そもそも他企業の公共政策何しているの?みたいなところは結構気になるので、様々な人とお話できたら幸いです。もしお話していいよ!という方がいらっしゃれば下記から日程調整いただくか、SNSでDMなどいただけましたら幸いです。

そして「公共政策はいいけれど、広報大丈夫なの?」という疑問もあると思いますが、既存メンバーが頑張っている上に信頼できる方に一時的に業務委託をお願いしており、広報活動を前に前にと進めていただいています。中長期的な視点では強い広報活動を実現するための採用も進めた結果、個人的には羨むほどの組織体制になっていく予定で、TENTIALの広報はより強くなるだろうなと感じています。

最後に

個人的にはまさか自分がこのような仕事に挑戦させていただけるとは、という嬉しさが半分、より頑張っていこうぜというわくわくさが半分です。初心に帰り、一兵卒として業務をガンガンやりながら、よき進化、ステップアップができるよう歩みを止めずやっていきます!

また、広報組織だけでなく、各部署に優秀な方がどんどん入社されてきて、TENTIALの組織レベルが一段、二段とあがっています。すごく刺激的な環境ですし、私のようなチャレンジにも寛容な企業文化なので、「これからのTENTIALを作っていきたい」という方はぜひお気軽にお話させてください!

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