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桃太郎の世界が消えた

この地では、数年前まで毎年ひばりキジに出会えることができました。
今年、はじめてひばりと出会うことができませんでした。
ひばりは、春を告げる鳥たちのなかでも特徴があります。
その鳴き声と飛び方です。
ひばりは、かん高い特徴がある鳴き声をあげながら、垂直に上がっていきますが、そこから巣めがけて急降下していきます。
とてもおもしろ鳥です。
私は、身近でみられていたので、ひばりの飛翔姿をずっとながめていたものです。
それが、春を知る手掛かりのひとつでしたが、残念ですが、今年はひばりをみることができませんでした。

おそらくひばりが、巣をつくるための低い雑草(草地)などが茂っている場所がなくなったからでしょう。
だいこん畑は、しばらく休耕していた時期があり、年に1、2回トラックターで耕すだけで、その後に低い雑草が生えていました。
ここがひばりたちにとって最高の営巣地でした。
だいこんを栽培するために畑を耕し、だいこんの栽培がおこなわれるようになると、ひばりは来なくなりました。
それでも近所の離れた場所で鳴きながら、天高く舞い上がっていくひばりをみることができていました。

キジとの出会いも突然でしたが、会社へ出勤するために電車に乗る駅のすぐ傍にいたので驚きました。
息子たちも数回みていたようですが、私は、自然にいるキジをみることなど経験したことがなかったので感動しました。
こんな身近なところにいるのだと、まるで桃太郎の世界でしょうか。
今では、キジが飛んできていた場所は駐車場になり、おそらくですが、住んでいた思われる小山の木などが伐採され、小山自体も削り取られて道路を拡幅したため、どこかへいってしまったようです。

それでも車ででかけているときなどに、まれに出会えることがありますから、どこかできっと生き抜いていてくれるでしょう。
生き物たちにとって環境の変化は、人間がおこなう開発だけではありません。
昔、わが家で卵を抱いていたツバメは、この地で雹が降った影響でしょうか、わが家に戻ってくることはありませんでした。
卵だけが残されていました。
その後、この地に戻ってくるツバメたちの数は少なくなりました。

それでもまだ、いろいろな生き物たちと散歩で出会えるこの地には自然が多くありますから、生き物たちには過ごしやすいところであってほしいものです。
生き物たちとの毎日の出会いが私たち夫婦の元気の源だからです。
来年、きっとひばりに会えるでしょう。。。



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