見出し画像

うどんは地方色が強い食べものだ

すかいらーくHDは、九州を地盤にした「資さんうどん」の全株式を取得し傘下に加える。
店舗数71店舗(24年8月時点)だが、お客様のリピート率の高さに強みの人気店だという
「目配り・気配り・心配り」を重視する組織文化が、すかいらーくの外食文化とうまく融合できるかを心配する声もあるようだが、そもそも「うどん」は地方の文化そのもだろう。
全国展開するには、やはり特徴が必要だ、と私は思っている。

私は九州福岡の出身だが「資さんうどん」はまったく知らなかった。
創業は、1976年だが、2009年(平成21年)から、下関市を皮切りに、福岡都市圏、福岡市に出店を開始。
福岡に進出する際、博多うどんの味に合わせたほうが良いという意見もあったが、大西は、これまでお客さまからご支持頂いていた「資さんうどん」の味を貫いた
』と資さんうどんの歴史に書いてあった。

私が営業として福岡にいた1981年から1989年の間に福岡市へ進出していなかった。
北九州の代理店も担当していたが、残念だが資さんうどんは食べたことがない。
福岡市には「釜揚げ牧のうどん」があった。
福岡のうどんなのだが、私が知る博多のうどんとは、かなり違っていたように思う。
店舗のなかにある大きな釜で茹でた麺は、本来博多うどんの麺は細いのだが、牧のうどんの麵は幅広で独特のやわらかさがあったように思う。
うどんスープがまたうまかった。
今でも牧のうどんを食べたくなる。

福岡を代表するうどんは『博多区にあった1882年(明治15年)創業の「かろのうろん」(「かろのうんどん」)(「角のうどん」の意)』である。
高校時代までは、牧のうどんを知らなかったので、博多うどん(麺が細くてやわらかい)を食べていた。
営業で福岡へ赴任してはじめて牧のうどんを知り、営業時代の昼食としてしばしば食べた。

うどんと昼食は相性がよい。
北九州エリアを担当していたとき、必ずといってよいほど個人のうどん店へ通った。
この店の名前は忘れてしまったが、うどんも美味かったが、サバの煮つけが絶品だった。
このサバがついたうどん定食を何度食べただろうか。
おいしいうえに安かった。
今でも忘れられないくらいうまかった。

近年はラーメンが高級化してきており、安く食べられる「うどん」は大切な食のひとつだろう。
安くてうまいうどんがあれば、外で働く人たちにはありがたい。
うどんの全国展開しているのは、今では「丸亀製麺」が全国で約900店舗を展開している。
あとは、はなまるうどんがあるようだ。
そこへすかいらーくHDの「資さんうどん」が挑戦する。

すかいらーくのことだから勝算があるのだろう。
すかいらーくは、ファミレス事業がベースだが、さらにファミレスとは違う顧客層を「資さんうどん」で開拓できる利点がある。
物価は上がるが、賃金が上がらない社会では、昼間働く人たちにとってうどんの需要は相当あるだろう。
わが家の近隣には、福岡から出てきているウェスト系の「あずま」があるが、昼はよく人が入っている。

営業をやっているときなど、一人でうどん店へ入るのは気軽だ。
私の営業時代、福岡市内を担当していたとき昼食の多くは、牧のうどん、あるいは長崎ちゃんぽんや博多ラーメンがうまい店でまわしていた。

いずれ近隣に「資さんうどん」が出店してくるようであればいってみよう。
もっとも、こんな田舎に出店してくれるかどうかが問題だ。
近隣には「あずま」があるが、福岡時代のウエストのイメージが残っているのでこの店へはいっていない。
ウェストはファミレスのような感じだっただろうか。
そのイメージが今も残っているからだろう。
しかも、この店舗「ウエスト」から「あずま」へ昨年店名を転換したのだが、店舗の運営内容はそれほど変わっていないように思う。

牧のうどんのようにうまくて手軽にテイクアウトできると楽しいのだが。。。。
福岡へ住んでいたとき、近隣に牧のうんどの店舗ができたので、家でもよくテイクアウトして食べた。
かしわ飯、あるいは天ぷらなどが、おかずになるほどたくさんあったように記憶する。
東京生まれ東京育ちの妻にも、牧のうどんは好評だった。
家庭でも愛されたうどんだった。

うどんは、うまくて手軽さが大切だろう。
また、地域性が強いうどんだが「資さんうどん」が、どのように店舗展開していくか楽しみだ。
私は、牧のうどんのように気軽に食べれて美味しいうどん店があれば、うどんの需要は伸びると考えており、昼食に限らずテイクアウトを含めて、今後可能性がある市場ではないだろうか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?