失われる細胞
新型コロナウィルス拡大防止対策として、あちらこちらに消毒液が設置されています。
こんばんは。
たらこです。
アルコール消毒は、コロナウィルス感染予防の観点からは、優秀であるのでしょうが、人間は常在菌と言われる菌を保有しています。
常在菌は、一万種類にも及び、
全てを合わせると脳に匹敵する重量の微生物が、体内に住んでいるのです。
①衛生仮説は誤り
1850年代のアメリカでは、生まれた赤ちゃんの4人に1人が、一才になる前に亡くなっていました。
この頃は不衛生な環境が元で、
コレラ、肺炎、ジフテリア、
百日咳、結核、天然痘などの発症患者が多くいました。
現在は、1000人の誕生した赤ちゃんのうち、6人しか亡くなっていません。
衛生面の改善、ネズミの駆除、
安全な飲料水、殺菌されたミルク、ワクチン接種、近代医療などの進化を遂げた結果であると思われます。
現在の疫病は昔と違い生活習慣病がむしろ疫病と言えるでしょう。
最近では、一型糖尿病や喘息の患者が急増しています。
また、子供たちはあらゆる食べ物のアレルギーに侵されています。
小麦粉中のグルテン
大人も現代の疫病から逃れられないでいます。
日本人はもともと、お米を主食としていましたから、グルテンの影響を受けやすい体質なのです。
グルテンは、以前にも掲載しましたが、腸壁の細胞をはがしてしまいます。
グルテンの影響を受けて発症する病気は、クローン病や潰瘍性大腸炎などがあります。
現代の疫病は、世界が清潔になりすぎたからであるという仮説もあります。
体内細菌物質が、抗生物質の濫用と帝王切開の実施で危機に瀕しています。
②体内のマイクロバイオームの損失
人の体は30兆個の細胞から作られています。
マイクロバイオームは生活環境を守るため、外敵を排除してくれる事から第3の免疫とも呼ばれています。
人は常在菌に住処や食べ物を与え常在菌は人に免疫を授けます。
このように相利共生しながら、
進化してきたのです。
③常在菌
ペニシリンの開発は20世紀最大の発明で奇跡の薬と言われました。
肺炎や髄膜炎などに抗生物質が投与されるのは仕方ないですが、
鼻水程度でも抗生物質が処方される様になったのです。
VGS(緑色連鎖球菌)
口腔内や腸管内、膣、上気道にいる常在菌です。
このグラム陽性の球状細菌は、病原体となることは少ないですが、時として肺炎や心弁膜感染症、
血流の感染症などの病原性を発揮することがあります。
その際に投与されるペニシリン系の抗菌剤の処方が年々増えています。
帝王切開
出産のあり方が大きく変化してきました。
めざましい進化により出生の際の母子の危険リスクは大きく減少しましたが、マイクロバイオームの喪失に直面しています。
出産は、破水し膣を満たし溢れた羊水が母親の体を細菌と共に流れていきます。
新生児は無菌であった状態から、膣を通り乳酸桿菌に触れることができるのです。
防御抗体
故に帝王切開は、外科的に取り出されるため、乳酸桿菌に触れることなく誕生させてしまうため、
免疫上のリスクが生じます。
相当のリスクがない限りは、
マイクロバイオームの喪失があることを理解した上で、実施しなければいけません。
出産だけ取り上げても、生命の誕生ってすごいですね。
自然の摂理に逆らってはいけないということですね。
抗生物質は、人間の体の中にある良い菌まで死滅させてしまいます。
最先端の医学を学んでいる医師であれば、少々の風邪で抗生物質を処方することは少ないと思います。
次から次へと抗生物質を処方する治療は、MRSA感染症(抗生物質の濫用により薬剤耐性ができてしまう事)を引き起こす原因となります。
こうなると、またMRSAに効く抗生物質を投与するという悪循環に陥ってしまっているのです。
もう、腸内の良い菌はいなくなってしまいますよね。
また、抗生物質の過剰投与は、
保険請求(レセプト)の際に削られてしまいかねません。
しかし、未だに熱も出ていないのに、抗生物質を平気で処方する医師がいるのも事実です。
抗生物質は薬価が高いので儲かりますからね。
かかりつけ医は、自分の目で確かめ、話を良く聞いてくれる極力、誠実な医師を選びたいものです。
医者とはいえ人間ですから、合う合わないがありますからね。
ではでは^_^
参考書籍
➡️失われてゆく、我々の内なる細菌