精神科夜間救急②~忘れられない女性患者👩違法薬物の恐ろしさ😱前編~
もう15、6年近く昔になるが、精神科の夜間救急に、若い女性が入って来たことがあった。その人は、忘れられない女性患者👩になった…。
その病院は小さいが、地域の精神科病院間の輪番制で、夜間救急🏥🚑を受け付けていた。しかし、実際は古い病院から新築の病院に移転して間がなく、まだ受け入れ病棟は混乱していた。患者も職員も慣れておらず、火災避難等のマニュアルもなく、何も起こらないのが、不思議な状況だった。
また、当時の看護部長が、病院改革と言って、経験豊富な人材を切り、若い看護師で補充したツケが鮮明に出始めていた。当時では、公立病院でも導入されていなかった電子カルテや、PDF(ファイル形式でなく、今で言うタブレット端末)を導入するなど、明らかにやりたいことと、実力も解離していた。いろんなことをしなければならないのに、僅かなできる職員は、まず新人教育やマニュアル作成をしなければならず、実務(看護)は後手に回された。
私はこの病院の正職員ではなく、夜勤🌃🏥の看護師バイトでしかなかったが、このタイミングでのこの改革が、いかに危険であるかは、他人事であればこそ、十分見抜いていた。しかし、そこで働いている限り、私も他人事では、やはり済まされなかった…💧。
その夜🌃は、その輪番制の夜間救急の日だった。事務所から救急🏥🚑の受け入れの連絡が入った。その日は恐ろしいことに、看護師・看護助手も正職員はおらず、また年齢的にも私が采配する立場にあった。ただ救われたことは、当直医と相勤の看護師(男性)が信頼できる人間であったのと、看護助手が女性であったことだろう。
オール非常勤者で、夜間の救急🏥🚑を対応するのである💦、当時の混乱ぶりが伝わるだろう。事務所からは、20代女性で、希死念慮(死にたい気持ち)がないこと、訳のわからないことを突然自宅で言い出したこと、疎通が取れないことなどが伝えられた。
当直医が診ると判断して、我々は動いた。本来ならば、ベッドから入院手続きの書類から何からは、準備できていなければならないのだが、全くできていなかった。どこにその書類があるのか?さえ知らないで探し回った💦。
病棟の入院中の患者は、自分たちが昼間に後手に回されているのを知っている。何かと悩みや相談事があっても、「昼間の看護師さん達は忙しいから…」と、遠慮してか、夜に話しに来る患者が多かった。
我々夜勤バイトも、そんな昼間の事情を知っているので、夜でも出来るだけ話し相手になった。しかし、その日は無理だった。
二人の看護師は必死に受け入れの準備をしつつ、看護助手は一人でオムツ交換に回った。回りながら話し相手もしてくれていたかもしれない。
入院受け入れ病棟なのに、何故か認知症の老人がいて、至るところでトラブルを起こした。彼女は一人で、その対応もしてくれていた。
どういう流れでガレージの救急車🚑から出て、どういう感じで診察して、どう病棟に入ってもらうか?、全てが初めてだった。聞かされてもいなかった。ただ、私も相勤者の彼も、他の病院で救急病棟の経験者だったので、打ち合わせはスムーズだった。
結局、相勤者の彼が、救急車🚑まで、お迎えに行ってくれた。当直医が、「とりあえず今日は、保護室で。」と、準備した通りの展開で進む。
入院して来た若い女性患者は、非常に落ち着き、事務所(救急車)からの報告と違う?、何か診察時に服薬したようだが(古くて覚えてない)、そんなに早く効くとも思えない。
ボディチェックは男性看護師ではできないので、女性の看護助手に手伝ってもらうのだが、何分慣れてない…が、仕方ない。殺風景で、家具・家電がベッドしかない部屋。しかも、万が一に備え、シーツさえ剥がしている。
全く普通で、おかしなところがない?、疎通が取れないなど本当に?、いや、むしろその整った顔で礼儀正しく接する女性をこの部屋に入れることさえ躊躇いそうだが…💦。
ひとまず入院女性が横になったのを確認して、我々はその部屋を出た。
そして、そのまま朝🌅を迎えるだけのはずだったのだが…💧。
つづく
※15年前の精神科看護の場面ですので、現在では考えられないような対応や表現もあろうかと思いますが、ご不快な点があれば、ご容赦ください。また、以降のお話はショッキングな内容を含みますので、ご理解のうえ、お読みください。
今回も長文お付き合いいただき、ありがとうございます。
この続きもぜひ読んでいただけますように、よろしくお願い致します🙇