【プール・ボランティアのお話】どこで着替えるの?(2007年6月)
『プール・ボランティアのお話』は2007年4月から毎月1回和歌山保険新聞に掲載していたものです。内容は、掲載した当時のままです。
どこで着替えるの?
みなさんに質問です。
年老いた車椅子の父親を娘さんがプールに連れて行きました。さて、どこで着替えるのでしょう?
同じく、一人では着替えることが出来ない知的障害を持つ男子中学生と母親がプールに行きました。さて、どこで着替えればいいのでしょう?
正解は「着替える場所がない。」です。
つまり異性の組み合わせなので男性用更衣室も女性用更衣室も使用できないのです。こういう場合「障害者用更衣室(家族更衣室)」があって、はじめて着替えることができます。
大阪市営プールのほとんどには、こういう更衣室がありますが、自治体によっては無いところも多いのです。PVは、大阪府、兵庫県、奈良県内の約40ヶ所のプールを利用していますが、障害者用更衣室があっても資材置き場になっていたり、車椅子の通路が通行禁止になっていたりする悲しいプールに、しばしば遭遇します。
「おかしいやんけ!」と、改善を申し入れても行政側は簡単にはウンとは言いません。そこで、わたしたちは、プール・オンブズマン(PO)を発足させました。行政や施設に障害者の視点から改善をお願いする提案型オンブズマンです。その提案活動よって少しずつプールのバリアフリー化がすすんでいます。