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オンライン授業50日目が終了、一区切りがついて始まる新たな挑戦

今日でオンライン授業はひとまず終了。
3月2日から始まった50日間のイレギュラーな授業を受けてくれた生徒たち、環境を整え促してくれた保護者の皆様、そして手を抜かず授業の資料を作り続けた職員と実習生、本当にありがとうございました。

授業は受ける方もする方も、両方の協力がなければ成立しないもの。
特にオンラインでは、一人ひとりのマナーや発言が授業に及ぼす影響は大きいと感じました。
だからこそ全員で作り上げたとも言えるこの50日間、感謝です。

2020年のこの3か月間は、5年後10年後も語り継がれるものになりそうな激動の時間でした。

もちろん今後も来るであろう第2波・第3波がそれを上回らないとは言い切れませんが、願いとしてはもう二度と訪れてほしくない危機です。

まだまだ不安は付きまといますが、6月からは子どもたち全員の顔を直接見ながら進めることができる分、安心に繋げる難しさは軽減されるように思います。

そういった意味では、オンライン授業開始後も家庭で過ごすことが難しい子たちの受け入れを少数でしていた分、私たちの精神的な健康は保たれていました。

全面的に誰にも逢うことができず全てを決断し進めなければいけない状況だったとすれば、恐らく途中で心が折れていたでしょう。
それくらい子どもたちが僕たちに及ぼす力は大きいものです。

子どもたち以外にも、たくさんの方々が僕たちに叱咤激励してくださりました。

同じ教育業界・NPO業界の先輩方は、とにかくコンスタントに「今を耐え抜け!なんとかなる!」と励ましてくれました。
自分たちもとてもきつい状況であるにも関わらず、今もなお支え続けてくれます。

学校の先生方は、夏休み以降の研修や講演をたくさん依頼してくれました。
今は直接逢えないけど、見通しが立てば話しが進むように手配してくれています。

社会起業家の先輩方は、先の道筋が経つように会社や事業を一から考え直すための手法を教えてくださりました。こんな状況だからこそ自分たちを見つめ直し土台を固めることが大切で、それを怠れば生き残れない時代が来ることも過去の事例を見れば明らかだとはっきり伝えていただきました。

過去に習い、現在を見つめ直し、未来に備える。

まさに一日一日が勝負の3か月でした。

この間にも、生徒たちや保護者の皆様からの声はもちろん、相談や見学・体験などのご依頼は止むことがありませんでした。

つまり、緊急事態宣言が発令されようとされまいと、学校に行けない子どもたちとご家族にとってはいつでも緊急事態。

私たちが何度も何度も伝え続けている、「不登校支援は命の支援」だといつも意識せざるを得ない状況が変わらず続きました。

それは、何の誇張もしていません。

頭を抱え、血を吐き、涙を流し、地を這いながら、生き抜き、藁を掴んでは、沈み、なす術がなく、絶望し、全てをかけ、たどり着いた場所。

「ここ」は、不登校の親子にとってそんな場所なんです。

だから、最初に思うことは「生きていてくれてありがとう」なんです。

新型コロナウイルスという脅威が、世界中の人々を命の危機に晒しました。

その中で、あらゆる手段を使ってなんとか生き抜こうと、現状を把握し対策を練り実行し効果が検証されています。

これを家庭内だけで孤独に耐えながらしてきたのが、不登校の親子です。

なぜこんなにもこの現実が知られることがないのか。
その原因の一つに、不登校問題は家庭の問題、個人の問題だと捉えられてきた歴史があります。

簡単に言えば、

「学校に行けない、行かないのは、つまり親であるあなた方が甘やかしてるからでしょ?」

「あなたの教育や育て方が悪かったんでしょ?」

「君が弱いからでしょ?努力しないからでしょ?」

個人の責任にされ続けました。

今回のことで言えば、

「コロナにかかったのはあなたが弱いからでしょ?」

「自粛でしんどくなるのはあなたが努力してこなかったからでしょ?」

というくらい暴力的なことではないでしょうか。

何度でも言います。

不登校の課題解決なくしてコロナが巻き起こした問題の収束はあり得ないです。

「これって声をあげてもいいのかな?自分たちのせいじゃないのかな?」

少しでもそう思っている皆さんに僕は言いたいです。

今声を上げることで、今後休校の影響で確実に増える不登校の親子の孤立を防ぐことがきっとできます。

僕が手を差し伸べることができなかった多くの方々のためにも、不登校の問題を社会の課題だとより多くの方々に認識していただく必要があります。

もう自分自身を責めてつらい思いをするのは過去の話にしたいんです。

そのために、まずは僕たちが声を上げます。

卒業生や保護者の皆様に協力をしていただき、記事を書きまとめたものを本にします。

ウェブ上と紙媒体の両方で訴え続けます。

もちろんフリースクール事業も続けて受け皿を増やす仕組みを作り制度化を目指します。

新しい挑戦が始まります。いや、もう始めています。

一つだけ皆さんに覚えておいていただきたいことがあります。

僕たちは、この社会課題が解決されるまでは諦めません。

皆さんに何度も危機を救っていただいたご恩を大切に、6月からも活動を続けていきます。

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お願いです。

以前に記事で紹介させていただいた通り、現在フリースクールここは新型コロナウイルス感染防止のための休校措置により収入が激減し、経営状況が非常に厳しくなっています。
「学校に行っている行っていないに関わらず誰もが受け入れられ自立できる社会を創る」ためにご支援いただければ幸いです。

ご支援いただく方法として、下記の「サポートをする」や、クレジット決済での寄付が可能です。
マンスリーサポーターとして月2,000円以上継続という形でご寄付いただくと、月に1回開催していたここ飯BAR参加券+ドリンク2杯無料券をお渡しします(お渡しはご参加いただく当日に現地にてさせていただきます)
もちろん単発でのご寄付も大変ありがたいです。

よくお問い合わせいただく直接のお振込みですが、下記の口座にお振込みいただければ幸いです。
ゆうちょ銀行間によるお振込みの場合
【記号】14110【店番】418【口座番号】53103941
他金融機関からのお振込みの場合
【記号】14110【店番】418【口座番号】5310394

追伸:5月29日現在、集まったご寄付は1,153,100円となりました。本当にありがとうございます。目標の120万円まであと少し、応援よろしくお願いします。

記事を読み返して思いましたが、最後に「一つだけ覚えておいていただきたい」とか言いながら二ついってるなぁと思いました。小さいとき、「一生のお願い!」ってめっちゃいうやついませんでした?あれ、僕です。



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