第二の故郷、喜界島。生きた(活きた)自然に出会った日【2023年喜界島後編】
皆さんこんにちは。村おこしNPO法人ECOFF学生支部のつっつです!
さてさて久しぶりの投稿になりました。大学のテストやら就活やらに追われてなかなか学生支部の活動にも参加できず、気づいたらもう夏じまい。このまま逃げてしまおうかとも思いましたが、まあもう少しお付き合いください。
さて今回は、私が2023年夏にECOFFで訪れた喜界島について、何したの~何食べたの~といった現実的なお話(?)をしていこうかなと思います。
なんのこっちゃって方は前編、中編もご覧ください↓
【シンプルにスケジュール】
9/11 鹿児島港集合、17:00発のフェリーに乗る
9/12 4:30頃到着、朝日を見に海岸へ。お昼寝後は志戸桶海岸。
9/13 作業日。全員でパッションフルーツの苗の出荷作業。
9/14 作業日。この日から毎朝じゃんけん等で3グループに分かれてそれぞれ作業する。農作業中心。早めに終わり次第海、海、海!ただし当番の人は買い出しと調理。
9/15 作業日。村長グループの3人は村長たちとカラオケ。
9/16 作業日。
9/17 休日。サトウキビの一本道を経由しスギラビーチまでサイクリング。園田さんに協力してもらい、SUP、シュノーケリング、ブランコ、BBQに勤しむ。
9/18 休日。午前はクレープ班とサイクリング(広義的には)班にわかれる。午後は園田さんの車で百ノ代展望台→ガジュマル→鍾乳洞→荒木長里遊歩道で夕焼け。
9/19 作業日。一部のグループはここで牛の餌やりを体験する。
9/20 午前作業、午後休憩、夜は居酒屋「十兵衛」で飲み会。帰りに星をみて帰る。
9/21 飛行機で奄美大島を観光する組は朝9時にお別れ。掃除、牧場見学、お土産購入等を済ませ、21:00頃に島を出発。
9/22 8:00頃?鹿児島港到着、桜島等を観光、各々飛行機の時間が近づいたら帰る。後泊もあり。
ざっとこんな感じだった。めっっっちゃ海はいりました。暇さえあれば海!暇がなくても海!な島での10日間だった。
【炎天下、容赦ない虫、汗水垂らして草を刈る】
作業初日は全員で一つの作業をし、2日目以降から3グループに分かれて作業を行った。それぞれのグループに別々の農家さんがついて別々の農作物を取り扱った。
世話人の園田さんのもとで、作業初日に皆で行ったのはパッションフルーツの苗の出荷作業。その後も園田さんグループについた人は何回か行った。
個別のプランターで育った苗を水を含んだ脱脂綿とまとめてラップでくるむ。それを輪ゴムで固定する。役割を分担して流れ作業でこれを繰り返す。
40℃越えのビニールハウスの中で3時間半は作業しただろうか。ウォーターサーバーが空になるほど水を飲み続けた。バイトの方とともに作業し、計1200個を用意。
段ボールにつめる。トラックで複数回にわけて、船に運び込む。
この苗は船乗りによって鹿児島へ届けられ、実がなるまで育てられる。
今回はその片棒を担がせてもらった。
沢山の人の力が合わさって一つの食材が生まれているんだな、と実感した。
とはいいつつ、個人的なメインディッシュは、グループ分け後にこれまた園田さんのもとで行った、花良治(けらじ)みかんの畑の手入れである。別名、地獄の草むしり。8大地獄の隠された9個目だといわれている。ソースは私。
じゃん負けにじゃん負けを重ね、まさかの三日間この仕事に従事することになったが、これがまあ大変で。
好き勝手に雑草が生えまくり、154cmの私の頭上を優に越えようとする。ふきのとうが育ちすぎて木の幹くらい太くなっている。隣に面する山の方からアサガオのツタが10m近く下ってきて絡みついている。通り道は完全に塞がれていた。
これらを使い古された枝ばさみで全て伐採する。
屈んでくぐって先へ進み、時にしゃがんでツタを切り、蜘蛛の巣にかかり、虫と戦い、あまりの暑さに汗を拭い、切れないツタに悪戦苦闘し、時に手を傷つけて…
切っても切っても先が見えない。
気づいたらタオルが流水に浸したようにびっしょりと濡れていたのを覚えている。
気の遠くなる作業であった。
どこまでも続く、長く太い植物。
定期的に現れて挑発してくる蚊やアブ。
こちらの苦労をあざ笑う様に燃え上がる太陽。
雲一つない青空が、その日だけは憎たらしく思えた。
別グループの人は、その日はドライマンゴーのパック詰めをしていた。クーラーがガンガン効く工場の中でのんびり作業し、切れ端を味見して過ごしていたのを知っていた。わかってもらえると思うが、正直精神的ダメージもでかい。
終わったときの達成感と、フキの上で食べたアイスの味は、今でも忘れられない。
その他にも、島の面積の7割(?)を占めるサトウキビの収穫、島の至る所で天日干しされていた白ごまの草むしりと収穫(国産の白ごまの6割は喜界島産らしい)、メロンの苗植え等の農作業を行った。
また、牧場に出向いて、牛の去勢手術を見学したり、(空腹状態の牛をからかったり、)餌として牧草を牛に与えたり、(興奮状態の番犬をからかったり、)重機の操縦方法を教えてもらったりと、バリエーション豊かな経験をさせていただいた。
当時の体験記を一部抜粋してリンクを貼っておくので、読んでみてほしい。
【暇さえあれば水遊び】
ここからは作業以外の過ごし方。
何度もいうが、めちゃくちゃ海に入った。
喜界島には海水浴スポットが非常に多いのである。一番人気のスギラビーチ、宿泊地に近いハワイビーチ、島民の間では曰く付きらしい志戸桶ビーチ等、泳ぐ場所には困らない。24時間波が穏やかなので、行ってみたらしけて泳げない、ということもなかった。
喜界島のビーチは隆起した珊瑚礁でできていて、サンダルなしでは足が痛むくらいにごつごつしている。今現在も隆起は続いており、研究所が建てられているほか、珊瑚礁に関連した高校留学制度が設けられている。
水の透明度は非常に高く、浅瀬に平気で魚やカニがうようよしている。少し深いところに進めば、青、黄、緑、色とりどりの魚が群れを作ってのんびりと泳いでいる。とても幻想的だった。
9月中旬でも非常に暖かい水で、何時間でも、毎日でも泳げてしまいそうな気がした。
一応、志戸桶ビーチの曰くについて触れておきたいと思うが、「泳ぐと足をつかまれ、引きずり込まれる」と言い伝えられており、地元の人はあまりうろつかない場所らしい。
私たちは島についたその日にそのビーチで泳いだが、特段何も起こらなかった。ただ、実は私はひっそりと溺れかけた。
気がついたらかなり沖から離れており、足場を探してもどこにもなく、足場をめがけて引き返そうとしているさなかに体力が限界に達しかけたというだけだ。
そこで私は考えた。
目印になるものがないため距離感がつかめないこと。
ビーチの広さに対して、足場になる小島が少ないこと。
フェリーや飛行場から遠く、そもそも人が集まってこないこと。
他のビーチより溺れやすい地形をしているから、実際犠牲者も多く、それが上記のような言い伝えとして残ったのではないか。
ということでアドバイスをするなら「調子に乗るな」ということ。
私も水泳は習っていたが、実力以上に無茶をした。
学校のプール授業でそれなりに泳げていた人なら十分楽しめると思う。
他にもいっぱいある自由時間のお話は、写真だけで。
【これは食っとけベスト3】
長くなっちゃうので手短に。独断と偏見で選ぶ「これは食っとけベスト3」発表して筆を下ろそうと思う。
書き始めて4時間たつんです許してください…(心の声)
1.黒糖のお菓子(特に写真のやつ)
これ麻薬。手止まらない。一生食べれる。一回買い直したし他のパッケージのも買ったしお土産でも買った。
2.伝蔵
黒糖焼酎。たかたろうとか朝日とか地元限定のお酒は幾つかあったけどこれが一番美味しい。実家に持って帰ったら父親が、通販でもう一本買おうよっていいだした。
3.山羊刺し
居酒屋「十兵衛」でいただきました。山羊ってこんな美味しいんだね。カルチャーショック。前日のサイクリング中に山羊の惑星ってとこで山羊の群れ見たばかりだったので心は痛んだ。
あ、あとパッションフルーツと夜光貝!
ここでしか食べられない訳ではないためランク外だったが、機会があれば是非食べてほしい!
パッションフルーツはもらえるし、夜光貝はスーパーで買える!
まだまだ沢山のことを経験させてもらいましたが(Bくんのいいところで山手線ゲームとか)長くなりそうなのでやめときます。
私がいいたいのは、
コース選びで迷ってるなら喜界島においで
ということ。
実は現存コースの中で活動時間が最も長いんです。だからその分メンバーと密な交流が気づける。
農家の方を始めとし、ボランティアに賛同される方が多く、現地での出会いも豊富。
グループの振り分け次第では様々な作業を行える。
そしてご飯が美味しい。名物は園田さんの協力もあって大体食べさせてもらえる。農家の方々も取れたて野菜を無償で恵んでくれる。
小さい島なので、自転車に乗ってどこまでもいける。毎日海に入れるし、自然の恵みをめいっぱい堪能できる。
休日もしっかりとってくれて、観光地が豊富なのでめいっぱい遊べる。
いいところしかない。
絶対一度来てください。
後悔はさせないので。
できるだけ沢山の人に、きかいじまに出会ってほしい。そう思います。
最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。
それでは!