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魅惑的な「逃避」

The Book of Life
12/17のテーマは
A Marvelous Escape

 J.クリシュナムルティの言葉を、1日1ページ 、365日分に編集された本
 「The Book of Life」を 一日分ずつやさしく翻訳し、
 気功的な補足や解説を添えています。

 和訳&補足解説 天野泰司


和訳

神を探求しようとする背後には、
どんな動機が隠れていますか。
その探求は、本当のものですか。

ほとんどの人にとって、
神の探求とは、現実からの逃避です。

ですから、私が行なっている神の探究は逃避なのか、
それとも、あらゆる事象の真実、つまり
様々な関係性、物事の価値、観念等の真相を究明しようとしているのか、
はっきり明確にしなければなりません。

この現実世界とその悲惨さに嫌気がさして
神を求めているなら、それは逃避です。
そうして、私たちは神を作り上げるのです。
ゆえに、それは神ではありません。

寺院における神、書物に記されている神は神ではなく、
本当によくできた魅惑的な逃避手段であることは明白です。

ある特定の決まったやり方に従って真理を探求するのではなく、
私たちのあらゆる行動、思考、関係性の中で真実を探し求め、
衣食住、それぞれの真価を見極めようとするならば
明晰で見通すような理解が可能になり、
求める心に応じて、真実を見つけることができるでしょう。
これはもう、逃避などではありません。

ところが私たちが、もし世の中の事象に関して、
衣食住、関係性や思考などに対して混乱しているならば
どうやって真実を悟れるでしょう。
自分で真実をでっちあげることしかできません。

神、真理、真実というものは、
混乱していて、条件付けられた、限定的な心では知る由のないものです。

そうした心の状態で真実や神を知ろうとするのなら、
まず、その条件付けを無くさなければなりません。
自らの限定から自由にならなければなりません。
その後に初めて、神とは何かを知ることが可能となるのです。
当然ですが、その前に神を知ることはありえません。

真実は未知のものであり、
既知のものは真実ではないのです。

J.クリシュナムルティ  訳・天野泰司


ゼロに還る

気功は、体の中にある自然の働きを学んでいくもの。
だから、溜め込んできた知識や経験よりも、
純粋に今の自分を感じる力が大切です。
心身を十分にゆるめて、
感覚の鋭敏さを高めていくのは、そのため。
また、学びを重ねていくたびに、
新たな観念に染まってしまわないとも限りません。
すると、感覚が曇って、ありのままの自分が見えなくなってしまいます。
だから、日々フレッシュな気持ちで自分の体と向き合い、
また、一年の学びを終えたら、
その学んできたことを一旦全部手放して、
何も知らない、純粋な心に戻って、
学びを再スタートします。

NPO法人気功協会運営責任者 天野泰司


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