今夏が大切
「夏休みの使い方」
学力低下と学力格差は思った以上に深刻な状態になりつつあるようです。教育の方向が切り替わったと同時に対応することが望ましいのですが、「そのうちに」と考えていると、時はあっという間に過ぎていきます。早めの対策をされて下さい。
小学校では、早々に壁にぶち当たっているようです。5月を過ぎてから、学習展開が早くなり、授業について行けない子ども達が増加しています。それに加え、授業で使われることばの意味を理解出来ない生徒が多く、授業前の学習が必要となり始めています。知識は多いものの、問題に対する考え方が浅く、場当たり的で、思いつきの答えを連発します。子ども達の学力を上げる為に何をすれば良いのでしょうか。実は、それ自体の解決策は非常に単純です。学力は学ぶことで補えます。また、学力差も縮めるためには学ぶことで解決出来ます。ただ、気がついたら即行動に移すことが大切です。その為、今夏の過ごし方が大切になります。
ある幼稚園では、年長さんの保護者の皆さんが、今春販売開始をした「漢字練習帳セット」を購入されました。小学校に上がってから学んでいては遅すぎると判断したからです。一人でも出来る「なぞり」を中心とした漢字練習帳は、ひらがな練習帳・数字練習帳と共にこの夏大人気になっています。この夏は、猛暑が予想されます。家庭ではエアコンをつけることが多くなるでしょう。その環境を逆に利用し、学習の習慣をつけるようにして下さい。特に、幼児の場合は、小学校のように多量の宿題はありません。その分、学習のペースは家庭で作ることが出来ます。
年長さん=ひらがなの読み書き、基礎計算、漢字学習のスタート
年中さん=ひらがなの読み書き、基礎計算、タイル学習
年少さん=ひらがなの読み、線書きの練習、タイル学習
以上を目安に、絵本の読み聞かせ、経験体験をさせて下さい。ひらがな練習帳では、新たに、濁音・半濁音・拗音などの特殊表記に、動詞、形容詞、対義語などを加えた練習帳を作成しました。名詞だけでなく、必要なことばとして追加しています。
今夏の過ごし方で、小中学生は2学期の成績に大きく影響すると思われます。また、幼児も、小学校入学準備に向けた学習のスタートを切る時期です。学ぶことに楽しさを感じている幼児だから出来る学習習慣、学ぶことで「早すぎた」と後悔するひとはいません。幼児期から始めれば、学習結果までのスロープは緩やかです。しかし、そのスタートが遅れれば遅れるほどスロープは急になります。
ここまで危機感を煽るのは、学習スタートが遅れ、必死にもがき苦しんでいる子ども達を沢山見ているからです。そこまで追い込まれている子どもに対し、指導する側にも限界が生じてきます。高校受験生に、足し算、引き算を指導すること自体異常です。もっと危機感を持って臨まなければ、この先、個人個人の成績格差は広がる一方です。既に、「小学1年生で勝負がついている」という受験指導者がいるほどです。幼児期から、学習習慣をつけるということは、脳内に、学習の回路をつくるようなものです。学習の習慣化という回路作りは幼児期が一番適しています。
〈石川教育研究所・教材開発部より〉
多くの方から、教材販売の要望を頂きました。今夏は、限定数で教材の特例販売を致します。ご期待下さい。
幼稚園、保育園、その他団体の対応も可能です。
2013/7/10
著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫