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幼児教育「数の学習②」

「考える学習・考える事が出来る学習」

義務教育の年齢引き下げは、新たな学力新時代を迎えたと言えます。ますます学習の系統性と、背景に指導理論の確かさが問われているのかも知れません。我が国の教育県と言えば秋田県です。幼い頃から学ぶ事を当たり前と考える県民性が、「学習は楽しい」と子ども達が当たり前に応える土壌を産んでいます。

 幼児教育では、主に学習のバランスを重要視しなければなりません。発達心理学・認知心理学を土台に、脳科学や感覚・知覚教育を取り入れ、音楽、運動、そして、絵を描く等の指導が段階的に必要となります。どれも重要な学習で、これらは遊びの中に多くを取り入れることが可能です。「遊び」とは、幼児の知的好奇心を満足させる身体全体を使った意志表現です。「遊び」については、改めてお話をさせて頂きます。

現代社会を広く見て、分析すると、私たちを取り巻く社会はあまりにも便利になりすぎ、物が豊富にありすぎています。すると、物を大切にするという考え方がなくなります。つまり、工夫せずに使い捨てを繰り返します。いつの間にか、日常生活の中で「考える」ことが少なくなってきているのです。「考えない社会」が蔓延していると言っても良いかもしれません。小中学生を見ていると、考える事が「面倒くさい」と思っている子ども達を多数見かけます。文章問題でも、文章中から数字を選び出し、かけ算の学習であれば「×」、割り算の学習であれば「÷」の記号をただ機械的に使います。当たり前のように、複合的な文章問題ではどの記号を使うか悩むことになります。常日頃から、考える癖を付ける。難しい事かも知れませんが、それは十分可能です。

 幼児から数指導を行う。「幼児から数指導が出来るんだ。」と思われる方もいらっしゃるでしょう。ところが、ある方から、嬉しいことばを頂きました。「幼児から数指導を行う。それは幼児から数指導が出来ることを意味しているのですが、もしそうであれば、算数指導の基礎指導になりますね。」このことばの意味していることは実に重要です。そしてことばを続けて、「今まで自分たちが指導してきた算数指導の基礎は、本来、数、算数指導の基礎ではなかったかも知れません。」、つまり、幼児の数指導、幼児算数こそ算数指導の基礎だと言えるのです。当たり前の事ですが、小学校で算数の学習に悩む子ども達に、本来の基礎から再始動することで、より数学習・算数学習の理解が高まる筈です。

 数・算数指導のスタートは「量」からです。数指導を考える時、「数」の概念を考えておく必要があります。幼児教室の指導者であっても、このことをしっかり考えておく必要があるでしょう。一般的な数には、「順序数」と「集合数」があります。昨日「計算を指で」という指導は「順序数」的指導となります。数えて何番目かにくる数が答えです。対して、「集合数」は順番ではなく、まとまりの数として考えます。これが一般的です。数指導は一般的な概念から指導を開始します。

※ 数指導で使うタイルを使い、ある記号のイメージを指導した動画をご覧下さい。10のタイルの使い方を工夫した内容です。

2014/8/31


著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川先生監修!

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