幼児教育「数の学習④」
「余裕を持って」
諸外国では、幼児期から様々な分野で積極的指導がされています。国家的プロジェクトで行っている国もあり、特に運動分野ではよく見られることです。国の威信をかけ幼児から指導する。幼児教育が政治的に利用されることもあるようです。
我が国の幼児教育は、民間からスタートしています。50年ほど前は、「幼児から学習させるとは何事か!」と非難が集中していました。しかし、我が国の教育は、広く庶民の間で行われた寺子屋、また、武士社会では、幼い頃からの指導を進んで行っていたという歴史があります。義務教育は民間から始まったとも言えるでしょう。
こうして、我が国でも、幼児期からの教育に対する理解が深まり、幼児期の学習の大切さが浸透してきました。当研究所の考える幼児教育は幾つかの段階に分け考えています。
第一段階が、お父さん、お母さん教育、つまり「胎教」です。
第二段階が、母国語を授かる時期「0歳~1歳」です。
第三段階が、2歳から5歳までの「幼児」です。
第四段階が、6歳から9歳までの「基礎」となります。
様々な用途に使えるプリント学習(授業用主教材)は、第三段階の幼児から始まります。このプリントにも大きな特徴があります。昨日も、幼児教育者の方々とお話しをしてきましたが、プリントは実にシンプルな形で作成されます。また、挿絵も意図的に使われるものもあります。そして、石川メソッドと呼ばれる最も大きな特徴が「ループ式カリキュラム」で作成されたプリント内容です。学習は繰り返しが大切だと言われます。しかし、ただ繰り返していても、幼児期の成長発達は早く、繰り返し学習もステップアップさせた内容にならなければ意味がありません。
数の学習プリントでは、2歳・3歳・4歳とステップアップした繰り返し学習が組み込まれています。それは、数の学習の基礎を定着させる意味があります。
大小比較から多少比較へと進んだ数学習は、次のステップである「同数比較」で大きな意味を持ってきます。○○=□□=に=2、同じという概念から抽象である数字へと導きます。数字には意味があることを伝えます。すると、「0」という最も理解しにくい数の概念も鮮明にイメージ出来るようになります。小学生や中学生になって、「0」で躓いている子は多数います。数字の意味を理解せず過ごし、機械的な指導で歩んできた子は、学年が上がるにつれ、間違った概念を素もママ匹鶴事になります。そして、それがケアレスミスへと繋がります。幼児期の算数は、その後の算数教育に余裕を持って臨める下地を築き上げてくれます。
数字の導入は、タイルと共に行われていきます。視覚的に数を認知して貰う為、タイルの操作や、フラッシュカードを使った視覚イメージ指導を行います。そして、数指導の基礎の中で最も重要な「合成分解」へと指導が進んでいきます。まずは、3迄の合資分解、続いて5の合成分解を徹底します。5はまとまりの数として最も使用頻度の高い数です。最終的には、それぞれの数の合成分解を徹底して行います。これには、タイル操作という動きが加わります。これが、タイル指導の大きな特徴です。算数学習に視覚的イメージと共に、操作という動きが加わり、体感を加えた授業が展開されます。この段階から、頭の中でタイルが動き始めてきます。
「タイルの2と2」と言うと、頭の中で□のタイルが浮かび、「タイルの2と2をくっつけると」の指示で「□□□□」が合わさり「よん」という答えが導かれます。指を使わなくても計算ができるようになるのです。
これこそが、算数指導で最も重要な「指導の系統性」です。そして、指導体系を分析した指導法は、更に次の学年へと受け継がれていきます。
2014/9/2
著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫
石川先生監修!
幼児教室・学習塾のキッズスクールアップル富ヶ谷
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